データエンハンスメントのススメ [Part2|クレジット業界編] 「クレジットカード明細」を強くする!

“データを強くする”という意味の「データエンハンスメント」。4回に分けてお届けするシリーズ企画です。
2回目の今回は、クレジットカード明細へのエンハンスメント事例のご紹介をいたします!

データエンハンスメントとは

データエンハンスメントは、あるデータにオープンデータや自社保有の別データ、あるいは他社のデータを繋ぎ情報を付加することで、データの価値を高めることです。エンハンスメントすることにより、顧客インサイトを解き明かし、施策のための新たな切り口の発見の可能性を広げます。


Hint Clipノウハウ一挙公開企画 「データエンハンスメントのススメ」(全4回)
[Part1|概要編] マーケティングのために自社のデータを「強く」する
[Part2|クレジット業界編] 「クレジットカード明細」を強くする!
[Part3|小売業界編] 「購買データ」を強くする!
[Part4|実店舗編] 「位置情報」を強くする!


■データエンハンスメントとは

データエンハンスメントは、あるデータにオープンデータや自社保有の別データ、あるいは他社のデータをつないで情報を付加することで、データの価値を高めることです。エンハンスメントすることにより、顧客インサイトを解き明かし、施策のための新たな切り口の発見の可能性を広げます。

■クレジットカード明細のエンハンスメントとは

ここでは、クレジットカード会社さまの抱える課題を解決するためのデータエンハンスメントの事例をご紹介したいと思います。
クレジットカード会社さまは、自社と直接契約している加盟店については、業種情報をお持ちです。しかし、他社加盟店でカードが使われた場合、顧客インサイトを分析するには情報が不足している状況でした。
というのも、店舗名称以外の情報は他社が管理しているため、所在地や業種を知ることができないからです。
そこで、クレジットカード会社さまがお持ちのクレジットカード明細情報に現れる店舗名に対して、業種や住所などをエンハンスメントするとどうなるでしょうか。例をご覧ください。

例) クレジットカード明細に業種をエンハンスメント

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ID-POSデータと異なり、クレジットカードの明細では、購入した商品の中身まではわかりません。マーケティングに利用するには店舗名の業種が強い味方となります。
コロナ禍やデジタル化などの社会の変化に伴い、これまでにない業種・業態の店舗での利用が増加しています。そのような変化に素早く対応する方法として、「データエンハンスメント」で自社のデータ価値を高めることは選択肢の一つです。

■クレジットカード明細のエンハンスメントの価値

ではクレジットカード明細に業種などの店舗情報を付加することで、いったいどのような価値が生まれるのでしょうか。
昨今のCRMマーケティングでは、顧客のインサイトに基づき、プロモーションの最適化を行うことが主流となっています。ここで重要になってくるのが、年齢、性別、職業などのデモグラフィック属性だけでは顧客インサイトは見えてこない、ということです。
利用明細の店舗名に業種を付与し、それをデモグラフィック属性と掛け合わせることで、どんな人がどんな店舗で利用したのかがわかり、その業種を読み解くことで、具体的な人物像が描けるようになるのです。

利用者Aさんの例をご覧ください。

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店舗情報がない場合、利用データからは総利用額や月単位での利用金額の推移程度しかわかりません。

しかし、店舗情報があると、「用途別」に利用金額の推移を追うことが可能です。
例えば、ガソリンスタンドの利用明細から車所有の可能性がわかるかもしれません。また、スーパーマーケットの利用額増やベビー用品店の繰り返しの利用がわかれば、ライフステージの変化も推測ができるようになるでしょう。
一般的にライフステージの変化が起こると保険の見直しをする可能性が高い、と言われていることから、保険商品の訴求が効果的に行えるのではないでしょうか。

このように顧客像を具体的に描けるようになることで、ターゲットイメージを持ちやすくなり、顧客に合わせた施策を考えることができます。

さらに、具体的な活用例をご紹介いたします。

活用例1)クレジットカードのショッピング利用促進

「電気」「ガス」「携帯料金」「新聞」など、固定費の支払いをクレジットカードで行う顧客は多いでしょう。一般的にこうした支払いを行うようになると離脱率は低下するため、利用促進を行いたい業種ではないでしょうか。
エンハンスメントによって、顧客が支払いをしていない業種の訴求を個別に行うことができます。
個別に訴求を行わなくても良いのではないか、と思われる人もいるかもしれません。
では以下のコピーを見比べてみてください。

  1. 1. あなたへ特別なオファーです。「電気」、「ガス」、「携帯料金」の支払いをカードで行うと、xxxポイント進呈キャンペーン!

  2. 2.固定費のカード払いをしているあなたへ、特別なオファーです。
    「携帯料金」の支払いもカードで行うと、xxxポイント進呈キャンペーン!

いかがでしょうか。
1.は「電気」や「ガス」をすでにカード払いしている顧客には、「あぁ、もう払っているよ」となり、それ以上DMの内容を読み進めなくなる可能性が高まります。
一方、2.は「固定費のカード払いをしているあなたへ」という一文で「自分ごと化」され、オファーへの関心を高めることにつながります。
「電気」「ガス」と顧客が実際に支払いを行っているものを明確にしないのは、自分ごと化され過ぎて、「監視されている」感を出さないためです。

活用例2)リボ・分割払い/キャッシングの新規利用者の開拓

リボ・分割払い/キャッシング利用時、直近明細の利用金額変化や特定業種の出現傾向から、利用者の特徴を見出すことができます。
リボ・分割払い利用者の特徴としては、直近の特定業種のショッピング明細の出現が挙げられます。具体的にはエステやブランド直営店などの業種の明細出現後に利用される傾向が見られます。
ほかにも高額で趣味、嗜好性が高い業種は存在しますが、特に上記の2業種で傾向が見られることから、特定業種と利用傾向には関連性があることが伺えます。
同様の業種をエンハンスメントによって「発掘する」ことで、リボ・分割払いの利用者拡大の可能性が高まります。

活用例3)法人カードの新規加入者獲得

エンハンスメントは法人カードにも有効です。
法人カードでは、利用法人の業種・業態によって利用シーンが異なります。例えば、飲食店では、日常的に消耗するさまざまな食材や物品の補充に使われる場合が多く、スーパーマーケットやドラッグストアでの少額の決済が頻繁に発生する傾向が見られます。また、建設業ではETCカードの利用金額が高い傾向にあります。
このような法人業種・業態による購買傾向から、具体的な利用シーンを想起させる広告クリエイティブを制作する、などの法人カード新規導入プロモーションが考えられます。

  • 例) 飲食店向け 各支店の店長や仕入れ担当が法人カードを保有して、日々の営業中に不足した食材や物品をスーパーマーケットで購入するシーンを訴求

  • 例) 建設業向け ガソリンスタンドでの給油やメンテナンス、カー用品店でのタイヤ交換シーンを訴求

■まとめ

今回は、クレジットカード会社さまの明細データを例に、エンハンスメントとその価値についてご説明いたしました。
当社ではこのようなエンハンスメントサービスを提供しております。本サービスにより顧客データがより価値
あるデータになり、さまざまな分析施策にご利用いただけます。
ダウンロード資料では、実際にご提案した施策事例・効果を紹介しておりますので、ぜひご参照ください。

データエンハンスメントのススメ、今回も最後までお読みいただきありがとうございます。次回もお楽しみに!


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