広告・販促における「良い写真」とは何か? どうすればお客さまの課題を解決する「良い写真」が撮れるのか? 共同印刷のフォトクリエイティブ部門である播磨坂スタジオでは、この問題に常に向き合い、「播磨坂クオリティ」を追求し、お客さまと共に創作を続けています。
今回は播磨坂スタジオ専属フォトグラファー1名と、通販会社さまのカタログ・会報誌などを担当する当社営業2名によるフリートークから見えてきた7つの法則をご紹介します。

〈法則①〉多機能×快適な「播磨坂スタジオ」の総合力を生かす

林:小泉と私は通販会社さまの会報誌の撮影で播磨坂スタジオを利用する機会がとても多いのですが、このスタジオはお客さまからとても好評です。
竹ノ谷:ありがとうございます。今日はお二人もよくご利用になる、キッチンスタジオであるCスタジオをフリートークの場にさせていただきました。
小泉:スタジオは全部で5面ありますね。
竹ノ谷:大型で建て込みにも対応できるAスタジオ、小物撮影ができて保管庫や控室としても利用できるBスタジオ、スタイリッシュなキッチンのあるCスタジオ、簡易キッチンがあり食品にもその他の撮影にも利用できるDスタジオ、そして自然光撮影が可能なEスタジオの5面があります。
小泉:撮影内容に応じて最適なスタジオを使い分けることができるのは、大きな魅力です。例えばモデル撮影と料理の撮影を、同じ日に並行して行うことができますね。
林:私はハウススタジオに行く機会が比較的多いのですが、キッチンが狭いところが多く、用途も限られてしまいます。一方、播磨坂スタジオは広くて自由度が高い。
竹ノ谷:フード系では、いわゆるシズル重視の撮影にも、自然光を利用した雰囲気のある撮影にも柔軟に対応できます。食品カタログなどの撮影商品の保管用に、大型の業務用冷蔵庫も完備しています。
林:スタジオがある播磨坂は桜並木が人気ですよね。山手線の内側にあり小石川の豊かな緑に囲まれているという立地も、お客さまから支持されています。
竹ノ谷:花見の季節は、ラウンジから桜をお楽しみいただけます。ホスピタリティの高さもこのスタジオの魅力ですね。

[播磨坂スタジオ フロア図]

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〈法則②〉「チームワーク」でクオリティを高める

小泉:竹ノ谷さんは播磨坂スタジオ所属のフォトグラファーとしてご活躍されていますが、どんなお仕事が多いのですか。
竹ノ谷:インテリア系も手掛けていますが、専門はフードです。
林:当社には全部で6名のフォトグラファーがいますが、それぞれ得意分野は異なるのですか。
竹ノ谷:そうですね。モデル撮影が得意な人やインテリアが得意な人など、撮影の「受け皿」が多いのが当社の所属フォトグラファーの特徴だと思います。また、さまざまな分野で専門性の高い外部スタッフとのネットワークを構築しているのも、当社の強みです。例えばフード撮影の場合は、フードスタイリストがとても重要になります。撮影目的や商品特性に合致したキャスティングが必要不可欠です。
林:フードスタイリストと一緒にシズル感溢れる料理写真を撮影されているのを何度も見ましたが、コツはありますか?
竹ノ谷:作りたてが一番おいしく見えるので、スピーディに撮影できるように心がけています。そのためには、事前に打ち合わせを重ねて問題点や注意点をしっかり詰めることが大切ですね。カメラの前に料理を置いたら、迷いなく、すぐシャッターを切れるようにしています。
小泉:チームワークがいいのですね。お客さまからは、当社の撮影スタッフは「チームワークが良い」という評価をいただいています。
竹ノ谷:とても大切だと思います。事前に綿密な打ち合わせをして、チーム全員が目的やイメージをしっかり共有した上で撮影を進めれば、品質向上や効率化にもつながりますから。

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〈法則③〉レタッチャー×プリプレス部門 印刷現場との「相互協力」

林:私は、当社のフォトクリエイティブ部門の強みは「印刷物にした時、その写真がどう見えるか」までイメージした上で、撮影ができる点にあると感じています。
竹ノ谷:そうですね。当社のフォトグラファーは一般的なカメラマンよりも印刷のことを熟知していると思います。また、フォトクリエイティブ部門にはレタッチャー(※1)が2名所属していますが、二人ともプリプレス部門の出身です。彼らは撮影の後の工程を見越した上で、より専門性の高い画像修整を行うことができます。
小泉:同じ会社だからですが、「プリプレス部門と協力し合える」という点も、進行管理する立場としては重要です。以前、色校の際にお客さまから「料理写真の湯気が足りない」というご指摘をいただいたことがありましたね。あの時は…
竹ノ谷:湯気を製版で再現するのはかなり難しいので、こちらで対応しました。
小泉:スムーズにご対応いただき、進行にも影響が出なかったのでとても助かりました。
竹ノ谷:逆に、我々では対応が難しいことを製版で対応していただくこともありますから。
林:当社においてプリプレスとフォトクリエイティブは、持ちつ持たれつの関係ですね。これも「チームワーク」といえると思います。

※1 レタッチャー:写真や画像を補正・修整・加工する画像編集の専門家のこと。

〈法則④〉「コミュニケーション」を大切にする

林:当社の撮影チームはチームワークがよいだけでなく「話しかけやすい」「相談しやすい」とよく言われます。また、お客さまが何を望んでいらっしゃるのかを引き出すのがうまいとも感じています。
竹ノ谷:そうですね。コミュニケーションを取りやすい雰囲気づくりを常に心がけています。スタッフ同士がピリピリしていると、お客さまが意見を言いにくくなってしまいますから。
林:当社の撮影現場は和やかな雰囲気で行われることが多いですね。そして、意見は活発に交わされている。とても建設的だと感じます。
小泉:撮影現場では、お客さまから当初の予定になかった難しい注文を受けることが時々ありますが、そんな時もコミュニケーションが大切なのでは?
竹ノ谷:お客さまの真意を聞き出し、きちんと理解する必要がありますね。その上で、事前にしておいた入念な準備が無駄にならず、撮影品質にも影響の出ない対応方法を一緒に考え、模索することが大切です。

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〈法則⑤〉「共業」お客さまとスタッフで一緒に築き上げる

小泉:私たちは営業担当ですが、同じ共同印刷の一員として、撮影した写真をお客さまに高く評価していただけると、本当にうれしく感じます。竹ノ谷さんは、どんな写真を「良い写真」とお考えですか。
竹ノ谷:お客さまとスタッフがイメージや目標を共有し、一緒になって築き上げることが、良い写真を撮るのに不可欠だと思っています。
林:撮影するという行為に関してはプロであるスタッフの皆さんの技術や経験が重要ですが、一方でお客さまは商品や販売戦略を我々以上に深く理解しています。ですから、両者の能力がうまく調和することが重要ですよね。
竹ノ谷:おっしゃる通りだと思います。お客さまの「こうしたい」と、撮影スタッフの「こうしたほうがいい」が一致するよう、全員でしっかりコミュニケーションをしてつくりあげた写真が「播磨坂クオリティ」となり、「良い写真」なのだと思います。
逆にお二人にお伺いしたいのですが、営業担当の立場から見て、良い写真とはどんなものでしょうか。
小泉:竹ノ谷さんがめざしているものと同じだと思います。撮影のプロの意見や技術と、お客さまの意向が組み合わさっていれば、両者が納得できる「良い写真」に仕上がる。
それが「播磨坂クオリティ」ということですね。

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〈法則⑥〉「効率化」の課題にもしっかり向き合う

林:撮影に関しては、お客さまから写真の品質以外のご要望をいただくことが多々あります。特にスケジュールの短縮化や効率化は、撮影スタッフの皆さんにもご協力いただき、大変感謝しています。
竹ノ谷:よくあるのが「レタッチの作業時間を短縮化したい」というご要望ですね。案件によっては、撮影当日にレタッチャーがその場である程度の修整をして「この方向でいいですか」と確認を取るようにしています。
林:この点についてはとても助かっています。とはいえ、他にもできることがあるはずなので、いろいろ試したいですね。
小泉:そうですね。デザインカンプの制作中に画像だけ先行してプリプレスで色調を確認するという方法もありますが、完全には実現できていない状況です。
林:今後の課題ですね。

〈法則⑦〉「成長性」 より多くのニーズに応え続ける

林:今年(2022年)9月、播磨坂スタジオにアネックスができましたね。
竹ノ谷:本社に隣接するアネックスの2階に、倉庫スペースができました。撮影を行うことも可能な、フレキシブルな空間になっています。これにより、お客さまからのご要望により応えやすくなったのでは?
小泉:大型カタログなどへの対応も強化できるので、スタジオの拡張は大変ありがたく思います。
林:最後に、播磨坂スタジオと竹ノ谷さんの今後の目標をぜひ聞かせてください。
竹ノ谷:より多くのニーズに対応できるスタジオをめざしたいですね。また、10月に播磨坂スタジオのWebサイトを公開しました。主体的な情報発信を通じて、より多くのお客さまにこのユニークなスタジオの存在を知っていただければと思います。そして、私自身も今後はフードの分野での専門性をさらに高めて、よりお役に立てるフォトグラファーをめざしたいですね。
林・小泉:スタジオと竹ノ谷さん自身の両方の成長を期待しています!

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共同印刷株式会社

共同印刷株式会社 コミュニケーションデザインセンター
コンテンツプロデュース部1課 播磨坂スタジオ
フォトグラファー 竹ノ谷 芳彦
1975年生まれ。大学では経営学を専攻。学生時代趣味の写真に没頭。卒業後撮影スタジオに入社し6年間プロの現場で研鑽を積む。
2007年共同印刷株式会社に入社。インテリア、化粧品などの販促物を幅広く担当。得意なカテゴリーは食品関係のパッケージ、カタログを中心としたフード撮影。

共同印刷株式会社

共同印刷株式会社 プロモーションメディア事業部
営業本部 2部4課 林 茉那
2018年共同印刷株式会社入社。通販化粧品会社をメインに担当。販促施策の提案、カタログや情報誌の制作・製造管理、ショッピングアプリの開発・運用管理を行い、お客さまの販促支援に努める。

共同印刷株式会社

共同印刷株式会社 プロモーションメディア事業部
営業本部 2部4課 小泉 涼平
2020年共同印刷株式会社入社。販促企画営業として、情報誌・販促関係紙ツール・Webなどの提案を中心に、お客さまの販促課題の解決に取り組んでいる。


播磨坂スタジオ

https://harimazakastudio.com

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