VtuberやTikTokなど、動画を活用したプロモーションがトレンドになっています。企業のマーケティング担当者の方は、上司から「バズる動画を作ってほしい」と指示を受けることもあるのではないでしょうか。しかし、バズる動画を作るといっても、どうすればいいのか皆目見当もつかないものです。
そこで今回は、共同印刷プロモーションメディア事業部Web動画ディレクターの菅田賢司にバズる動画を作る4つのポイントをインタビューしました。
バズる動画を制作する前に、動画マーケティングを行う前に知っておきたいポイントをまとめたこちらの記事もお読みください。
動画マーケティングとは?活用目的とメリット、動画制作のポイントをご紹介!
バズる動画を作るように指示を受けたときの確認事項
マーケティング担当者が上司から「とにかくバズる動画を作ってほしい」と指示を受けた場合、ずばり、どう作ればいいのでしょうか。
「まず大前提として、やるべきことは『そもそも何をバズりたいのか?』ということを明確にすることです。そして『どういう結果を出したいのか?』という最終ゴールに向けた骨組みをはじめにしっかりと作っておくことが大事です。それによって制作するものが大きく変わってくるためです。
また、その動画を何に使うか、つまり使用目的も重要です。例えば、製品の仕様説明の動画であれば、実写がふさわしいのか、アニメーションのほうがふさわしいのか、どちらなのかを選定する必要があります。依頼者とこれらを確認し合い、詰めておくことが重要です」
【確認ポイント】
- ・何をバズりたいのか
- ・バズらせることでどういう結果を出したいのか
- ・動画の使用目的
「特に何をバズりたいのかということを確認し合うことは重要です。商品の場合もあれば、動画やそのストーリーの場合もあります。認識のすり合わせをしっかりしておきましょう」
バズる動画制作の4つのポイント
バズらせるためには、まず計画をしっかりと立てておく必要があります。そうして、いよいよ動画制作に取り掛かっていくことができます。「バズる動画」という視点で制作する場合のポイントを4つご紹介します。
1.「目的」を明確にし、ぶれないようにする
「先に定めた『目的』は非常に重要です。動画制作を進めていくに当たっても、目的がぶれないように逐一確認し、制作スタッフ全員が共有しておくことが欠かせません。すべてはゴールに確実に近づくためです」
2.「手法」を重視する
「バズる動画制作のポイントとして『手法』を重視することも大切です。手法とは、先にお話しした実写なのかアニメーションなのかということのほか、どこで撮影するのか、どんなレベル感のアニメを作るのか、ドラマ仕立てなのかドキュメンタリー風なのか、仕様説明なのかなども手法の一つです。手法を見誤ると、そもそもの目的がぶれてしまい、バズりにくくなります。よくある失敗として、手法ではなく『演出』を重視してしまうパターンがあります。例えば、『その動画のストーリーはどんな風にするのか』ということは演出になります。演出はあくまで手段です。手段がメインになると、本来の目的が軽んじられてしまうことが多いので注意しましょう」
3.勇気を持って制作する
「バズらせるなら、ある程度、覚悟が必要です。なぜなら、バズる=炎上が潜んでいるということだからです。また、現状を壊す勇気も必要です。バズらせるためには『面白い』『奇妙』など普通の心の動きではダメなのです」
【バズっている動画の事例】
Dollar Shave Club
「Dollar Shave Club(以下 DSC)」は定期的に、髭剃りの替え刃を自宅に届ける会員制サービスを展開しています。プロモーションとして同社を強烈にアピールしたのが、You Tubeにアップされた動画です。社長自ら出演、やや過激で笑いをさそう演出は、再生回数が2500万回を上回りました。莫大な広告費を使うことなくデジタルネイティブな「ミレニアル世代」に訴えかけることに成功した事例です。
*同社の事例は、以下の記事でも紹介しています。
最先端ビジネスの裏に「サブスクリプションモデル」あり! シリコンバレーの事業開発担当者に聞く「定額使い放題・定期購入」の新たな可能性【前編】
4.認知させるための「看板」は必須
「動画をゼロから作るのであれば、認知させることが第一です。CMは受動的ですが、Web動画の場合は能動的に検索をして見に来てもらうものですので、見てもらう工夫が必要になります。広告やSNS告知などの、何かしらの『看板』を置いておく必要があります。この看板づくりに手を抜いてしまうと、そもそも認知の点でつまずくばかりか、視聴者の最初の印象にも影響するため、バズる動画になるかどうかの重要なポイントといえるのです」
バズる動画制作を依頼されたら、ぜひ事前準備とこれらのポイントをヒントにして、制作に臨んでみてください。
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