画像生成AI。その技術革新と普及が急速に進んでいます。共同印刷は早くからこの技術に注目し、さまざまなお客さまに「画像生成AIを活用したフォトクリエイティブ」をご提供。これにより、企画制作における業務負荷の軽減や制作物の高品質化を、お客さまと共に実現してきました。
今回はその最新事例として、アデランスさまの取り組みをご紹介します。本件の営業担当である河合萌衣が、顧客コミュニケーションを幅広く担当されている宣伝企画部の竹平学さまと宇野智美さまに、制作の背景や狙いについてお話を伺いました。

「サロン」を中心とした独自のコミュニケーション


河合:アデランスといえば、髪のお悩みを総合的に解決する「総合毛髪関連企業」ですね。私はアデランスさまの営業担当になって2年くらいになりますが、技術が高いだけでなく、お客さまの悩みをとても丁寧に受け止める企業だと感じています。

竹平:その、お客さまの悩みを受け止めて最適な商品やサービスをご提供する場所である「サロン」に来ていただくための施策をつくるのが、私たちの仕事です。領域としては、TVCMやWeb広告、SNS、紙媒体など、コミュニケーションメディア全般に渡ります。メディアを通じてお客さまにアデランスというブランドに関心をもっていただき、サロンにご来店いただけるようにするのが目的です。

宇野:竹平は男性用、私は女性用の、オーダーメイド・ウィッグや増毛、育毛サービスなどを担当しています。サロンを全国展開しているので配慮するべき点は多いですが、私たちの属する宣伝企画部は少数精鋭で取り組んでいます(笑)。

河合:しかし、見込み客とのタッチポイントは多様化し、コミュニケーションも拡大していますよね。担当されている業務がとても多そうですが…。

竹平:そうですね。メディアだけでなく、お客さまのニーズ自体も多様化し続けているため、リソース不足になりがちですね。また「髪の悩み」というニーズは非常に特殊でデリケートなので、一般的なコミュニケーション戦略が成立しにくいという側面もあります。

宇野:そして、当社の商品は特性上、若年層の利用者が多いSNSはフィットしにくいと感じています。しかしお客さまの将来を考慮し、しっかりアプローチしておく必要があります。さらに、口コミが発生しにくいという課題もあります。

河合:非常に繊細で、高度な「来店前コミュニケーション」が必要なのですね。

AIヘアサポーター「アデ ラン子」と「AIウィッグモデル」

河合:「繊細」といえば、このたび当社がご提供した「画像生成AI」も、繊細な技術が必要だったと感じています。改めて、画像生成AIを導入するきっかけや、目的についてご説明ください。

竹平:今回は、2種類のAIモデル作成を依頼しました。一つが、2025年9月から当社ブランドサイトで起用している「画像生成AIによるナビゲーター『アデ ラン子』を私が担当しました。そしてもう一つが2026年3月から展開する「AIウィッグモデル」です。こちらは宇野が担当しました。

画像生成AIによるナビゲーター「アデ ラン子」

画像生成AIによるナビゲーター「アデ ラン子」の掲載されたアデランスのブランドサイト。

河合:「アデ ラン子」は、貴社のブランドサイトやLINE公式アカウントで、サービスの説明役やお問い合わせの受付役としてたくさん登場しています。これまでは、人間のモデルを起用していましたね。
竹平:サイトのナビゲーター役として実在の人物を設定し、あらかじめ撮影したさまざまなポーズや表情を使用していましたが、新たなコンテンツによってはマッチしない状況が発生するので、その都度撮影する必要が多々ありました。しかし画像生成AIで作れば、撮影は不要になります。
河合:そうですね。当社では皆さまのご要望を伺い、ナビゲーター役の容姿を、クール系、かわいい系など数種類ご提案しました。
竹平:おかげでイメージが掴みやすくなり、スムーズに決定できましたね。実際の生成の段階では、その容姿が同じ印象のまま、さまざまな角度やポーズで再現できたので、とても満足できる仕上がりになりました。社内でも好評です。

画像生成AIによるウィッグモデル

画像生成AIによるウィッグモデルの掲載されたレディスアデランスのブランドサイト。

河合:そしてもう一つ、ウィッグを着用したモデルの「顔だけ」を画像生成AIに変更するというご依頼もいただきました。こちらについても、動機や目的をお聞かせください。

宇野:当社のブランドサイトにおいて、訪問されたお客さまが自分ごと化できるようなウィッグ着用イメージの写真をできるだけ多く掲載したいと考えていますが、それにはたくさんのモデルを起用する必要があり、オーディションなど、さまざまなクリアすべき課題がありました。

河合:撮影も長時間化してしまいますね。

宇野:そうですね。そこで、「モデルの着用するウィッグと衣装は撮影した本物、顔だけを生成AI」にすれば効率化でき、写真数をもっと増やせるのではないかと考えました。そのテストケースとして、画像生成AIですでに多くの実績がある共同印刷に依頼しました。

河合:実際にチャレンジしてみて、いかがでしたか?

宇野:モデルに依頼する場合、雰囲気が素敵でも、ウィッグが似合うかは別問題です。頭の形や髪の状態など、さまざまな要因が複雑に絡みますので、オーディションでのモデル選考は労力がかかります。このハードルをクリアできただけでも、挑戦した価値はあったと感じています。

河合:生成した画像の仕上がりについてはいかがですか?

宇野:「髪は本物のウィッグ」という私たちのこだわりをご理解いただいた上で、とても自然に仕上げていただけたと思います。

スピード感と、独自のAI制作力

河合:当社の画像生成AIのクリエイティブに対する評価をいただけますか?

竹平:進行がとてもスムーズで、意思決定してからアウトプットするまでが、とても迅速だったと感じています。またプロンプトに独自性が感じられて、面白いと思いました。

河合:生成を担当するクリエイターはフォトグラファーでもあるので、フォトグラファーならではの語彙でプロンプトを書いています。

宇野:ウィッグモデルでは、撮影はもちろん、レタッチ技術も高度でしたね。私たちがこだわりたい部分がどこかを理解した上で、要望どおりに仕上げていただけました。

河合:貴社の皆さまは、撮影では髪の毛1本にもこだわられますからね。当社は貴社のパンフレットなどの撮影や制作に10年以上携わっているので、さまざまなノウハウを持っています。それを、今回も生かすことができました。

AIは「効率性」から「創造性」へ

河合:今後は、画像生成AIをどのように活用したいとお考えですか?

竹平:動くアデラン子を作りたいですね。CMや動画コンテンツにも登場させ、もっと活躍させることができれば、と思っています。

河合:当社も、AIによる動画の生成もサービス化に向けて動いているところです。

竹平:期待しています。

竹平:また、画像生成AIを使って、お客さま一人ひとりにあった訴求というものを実現できればと思っています。宇野が担当した「ウィッグモデル」はその第一歩でもありましたが、さらに発展させる必要があります。

河合:AIは業務効率化という面にフォーカスされがちな技術ですが、創造性や品質面でも大きなメリットがあることが、今回のご依頼を通じて実感できました。この点は、当社としてもしっかり発信していきたいと思います。
話は変わりますが、当社に対してご要望があれば、お聞かせください。

竹平:共同印刷さんのさまざまなクリエイティブ能力やデジタル技術を生かして、当社のお客さまがわくわくするようなご提案をいただければと思っています。

宇野:冒頭で、私たちの業務の目的はお客さまがサロンに来ていただけるようにすることだと申し上げました。お客さまとしては、Webだけでお悩みが解決できればそれでいいのかもしれませんが、実際に相談や試着にお越しいただくことで新たに気づくこともあると思うので、ぜひサロンに来店いただきたいですね。

竹平:サロンは、メディアで興味を持っていただいたお客さまとお会いできる、重要な接点となる場所です。そしてサービスをご利用いただくことで、当社のサロンが楽しい場所、自分の望みを叶える場所、ワクワクして希望に満ちた場所であることを、もっともっと多くの人に知っていただきたいですね。そのサポートをしていただければと思います。

河合:そうですね! 画像生成AIなどのさまざまなクリエイティブで、アデランスさまのサロンならではの「ワクワク」を伝えられるよう、今後も頑張りたいと思います。本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

株式会社アデランス

宣伝企画部 マネージャー

竹平 学

2010年宣伝企画部に配属。途中スーパーバイザーを1年経験した後、再度宣伝業務に従事。現在はマスメディアやWebのプロモーションの企画立案や運用を担当。今後もアデランスの独自性を大切にしたプロモーション活動を心がけていきたいと考えています。

株式会社アデランス

宣伝企画部 リーダー

宇野 智美

2016年アデランス営業企画部から宣伝企画部に配属後、各種アデランス公式SNSの立ち上げを経て、現在は、女性CMを含めたクリエイティブ制作とWebプロモーション、Web運用型広告まで幅広く担当。制作と広告運用を一手に担当している強みを生かして、より多くのお客さまにレディスアデランスブランドを知っていただける企画やプロモーションを実施していきたいと考えています。

共同印刷株式会社

プロモーションメディア事業部 営業4部8課(2026年2月取材時点)

河合 萌衣

2020年に共同印刷株式会社に入社。営業担当として、BtoBおよびBtoCを問わず多様な業界のクライアントに対し、販促・広報活動の企画立案および制作支援を行っています。撮影や制作の経験を生かし、AI技術を活用した制作の新規営業活動にも注力しています。

私たちがお役に立てること 商品撮影・カタログ制作・Webサイト制作を一貫して対応 マーケティング・デザイン関連から事務処理まで、多岐にわたるカタログ制作業務。まとめて任せて、あなたは商品開発や販促に集中しませんか? 詳細はこちら

私たちがお役に立てること 撮影「播磨坂スタジオ」 多目的スタジオと自然光スタジオ、キッチンスタジオを備えた「播磨坂スタジオ」はクリエイティブ環境を重視した、お客さまやクリエイターが撮影に集中できるように配慮した造りです。 詳細はこちら

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