マーケティングDX / データカタログとは? その活用方法や事例をご紹介

DXの推進や官民連携による経済と行政の革新が求められる昨今、オープンデータをはじめとしたデータカタログの公開・活用も進んでいます。
今回は、企業のマーケティングの観点から、データカタログの定義から活用方法や事例をご紹介します。これからデータカタログを活用していく際のヒントになさってください。

■データカタログとは?

データカタログとは、その名の通り、データのカタログのようなものを指します。つまり、データを利用者向けに一つの冊子のような形に整えたものです。目録や辞書のように、データの発生元やデータ定義などが記載されており、データを活用しやすいように整理されているものが該当します。

●オープンデータカタログとは

データカタログのうち、オープンデータカタログという言葉を近年、耳にすることが多いのではないでしょうか。
オープンデータとは、主に官公庁から無償で提供されているデータを指します。

官民データ活用推進基本法では、国や地方公共団体がオープンデータの提供と活用促進に取り組むことが義務付けられています。オープンデータへの取り組みにより、国民参加や官民協働を推進し、国が抱える諸課題の解決や、経済活性化、行政の高度化、効率化などが期待されています。

国や各地方自治体はオープンデータカタログとして公開しており、誰もが利用規約に則って自由に利用することができます。

■主要なデータカタログ

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国内外の代表的なデータカタログをご紹介します。

●e-Govデータポータル

https://data.e-gov.go.jp/info/ja/top
2023年3月31日にデジタル庁が公開した、行政機関が公開するオープンデータを取りまとめたサイトです。
タイトルだけでなく内容まで全文検索できます。また「人口・世帯」「運輸・観光」「社会保障・衛生」などのカテゴリ別や、「内閣官房」「内閣府」「人事院」などの提供組織からも探せるなど、データの検索性が高められています。

●政府統計の総合窓口(e-Stat)

https://www.e-stat.go.jp/
各府省などが公表する統計データを一つにまとめたサイトです。

●東京都 オープンデータカタログサイト

https://portal.data.metro.tokyo.lg.jp/
東京都のオープンデータカタログを集めたサイトです。2023年3月末には掲載データのうち、CSVファイルをすべてAPI(※)形式で提供し、アプリケーション開発などに利用しやすくしました。
※API:Application Programming Interface。ソフトウェア同士が情報をやりとりする際に使用されるインタフェースのこと。

●東京都観光データカタログ

https://data.tourism.metro.tokyo.lg.jp/
東京都による観光統計調査データがグラフィカルに閲覧できます。

●歩行空間ネットワーク

https://www.hokoukukan.go.jp/metadata/index
各自治体による歩行空間の段差や勾配などに関するデータや、建物のトイレなどの設備に関するデータなど、バリアフリーに関する情報がまとめられています。

●Google Cloud 一般公開データセット

https://cloud.google.com/datasets?hl=ja
Google社は、多数のデータセットを一般公開しています。大量かつ高速にデータ解析ができるBigQuery(ビッグクエリ)というデータウェアハウスを利用する際に、気象データなど多様なデータを解析に用いることができます。

■データカタログ活用パターン

データカタログは幅広い使い道があるため、ぜひ使い方のパターンを知っておきましょう。

●付加価値を向上させる

すでに開発されたオリジナルのアプリケーションなどにデータカタログを追加し、付加価値の向上を図るものです。例えば観光アプリに自治体提供の地図や観光、施設情報オープンデータを追加するといった方法があります。

●新しい価値を創造する

データカタログ同士をかけ合わせることによって新しい価値を創造するものです。
例えば、社内にある顧客データや商品データなどの情報と外部のデータカタログをかけ合わせ、新しく商品開発を行うことは一つの例です。

●プラットフォーム化する

データカタログを集結させて、プラットフォーム化する方法です。そのままアプリケーションやサービスにして顧客に提供します。
例えば、特定の地域において車いすを活用している人向けに、自治体提供のトイレのバリアフリー設備データを用いてバリアフリートイレマップを表示できるアプリを開発するのは、その一例です。

●データカタログ公開そのものをビジネスにする

民間企業がデータカタログを公開することでビジネスを展開する方法です。例えば自社でしか取得できないデータをカタログ化して販売するのは典型的です。また出版社が書籍データをオープン化したことで、書籍の売り上げをより高めた事例もあります。

■データカタログ活用事例

実際にデータカタログはどのように活用されているのでしょうか。2つの事例をご紹介します。

●駐車場シェアリングサービス「akkipa」

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駐車場シェアリングサービス「akkipa」を運営するakkipa株式会社は、さくらインターネット株式会社の衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」を用いて実証実験を行いました。

akkipaは、全国の空いている月極や個人の駐車場、空き地などの遊休地を駐車場として一時利用できるシェアリングサービスです。しかし、十分な駐車場数が確保できておらず、新しいスペースを見つけることに課題がありました。そこで新たに駐車場として活用できる遊休地を見つけるための新しい手法として、衛星データと機械学習・ディープラーニングの技術を活用し、特定エリアの「自動車駐車場用スペースの候補を自動検出するプログラム」を開発しました。

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実証実験は株式会社Ridge-iも合わせた3社で実施し、実証実験の結果を元にサービスへの実装をめざしています。

●メディウィル「東京都発熱外来病院検索サービス」

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医療情報サービス事業を展開する株式会社メディウェルは、東京都が公表しているオープンデータである「診療•検査医療機関一覧リスト」を活用し、「東京都発熱外来病院検索サービス」を開発しました。

診療検査医療機関一覧リストは、発熱などの、新型コロナウイルス感染症が疑われる症状がある場合に利用する医療機関のデータです。

かかりつけ医のいない若年層が発熱した際の課題を解消することを目的としたもので、同サービスでは、現在地の近くで発熱外来がある医療機関をリスト表示と地図表示で直感的に探せる仕組みになっています。

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まとめ

データカタログは、今回ご紹介した方法以外にも、さまざまな利活用方法があります。
ぜひマーケティングなどのビジネスに生かして、「新しい価値の創造」にチャレンジしてみてください。


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