人生100年時代、コロナ禍による働き方の変化、ライフスタイルの多様化などにより、「学び」のニーズはますます多様化し、新たな社会課題になっています。
後編では、「Waccas(ワッカス)」の持つマーケティング機能を効果的に生かし、課題解決に対しどのようにアプローチしていくのかを追求します。“まなび・体験・キズナ”で、地域社会の経済発展や教育の充実、暮らしを豊かにすることをめざし、課題解決と事業の成長を両輪で実現する「Waccas」のコンセプトから、サステナブルな社会実現に向けたさまざまなビジネスのヒントを探ります。

株式会社趣味なび 代表取締役CEO 伊東 祐輔
共同印刷株式会社 常務執行役員 情報コミュニケーション事業本部長 岩田 淳一
〈ファシリテーター〉共同印刷株式会社 HintClip編集長 杉山 毅

「Waccas」の“まなび”をマーケティングに活用するという視点

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杉山:ここからは「Waccas」の具体的な機能についてお聞きします。「Waccas」は、お客さまのどのような課題を解決するのかご説明ください。

伊東:コロナ禍のこれまでとは違った生活のなかで、自分時間をどう過ごそうかと考えた人は少なくないと思います。人生100年時代ですからこれは社会課題であり、「まなび」のニーズは今後ますます多様になり、増えていくと思います。
企業や教育機関、福祉施設などもこのような社会のニーズに応えていかなければなりません。
また、顧客へCRMの付加価値(プレミアム)として「まなび」を提供することや、学生に教科学習以外の体験を通した「まなび」を提供するなど、「Waccas」を活用できる場面は今後ますます広がると思います。

岩田:今はビジネスの立ち上げの時期で、お客さまに「Waccas」とは何かを説明をしているところですが、皆さん、今の時代だからこその「まなび」の必要性は認識しておられますね。たとえば社内教育を行う際、経験豊富で専門性が高い講師を探してくるのは労力もお金もかかるので、「Waccas」のようなプラットフォームにはかなり興味を持っていただいています。

≪「Waccas」の主な機能≫

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伊東:企業が「まなび」を顧客向けのプレミアムとして活用している事例をご紹介します。
某メーカーさまでは、既存顧客の会員数十万人に、継続購入促進のプレミアムとして「まなび」を無償で提供するサービスを企画しました。サービスの利用者を募集したところ、申し込みが殺到し、予想の数倍の応募がありました。幅広い趣味のジャンルで20講座ほどアサインしたのですが、ほとんど満席です。某メーカーさまとしては、会員同士が「まなび」を通じて出会うことによって顧客同士のコミュニティーができ、これまで単にサプリメントだけを購入していた顧客がそのコミュニティーの影響でほかの商品を購入するなど、顧客エンゲージメントが格段に向上すると見込んでいます。
現在、これらの講座実施後の評価、分析を始めています。参加者アンケートの満足度、参加人数、先生のレッスンの内容やトークなどをできる限り、数値化、見える化し分析を深めています。このような分析を積み重ねていき、「まなび」を活用した企業のマーケティング支援ツールとしての精度をあげていきたいと考えています。

杉山:もう一つ、期待が大きいのはプロモーション機能ですよね。先生が商品について推奨する、あるいは「まなび」のなかで実際に使ったうえでサンプリングする。そういった手法の効果は、いかがでしょうか。

岩田:商品の良さを理解・共感している先生がインフルエンサーとしてレコメンドしながら渡す手法なら、段違いにレスポンスが上がります。
もちろん、先生と生徒の信頼関係にも影響しますから、どんな商品でもよいというわけではありません。やはり先生がその商品を理解・共感したうえでサンプリングをしてもらう仕組みになっています。

伊東:事前に先生には商品説明をしてモニター使用をしてもらい、良い評価をいただけた商品であれば、推奨・サンプリングするというのが基本ですね。

岩田:また、商品やサービスの開発のために、生徒さんからの生の声が聴けるモニタリングサービスとしても企業に提案したいと考えています。「まなび」の場に参加している生徒さんという“意識の高い消費者”とリアルなコミュニケーションの機会が持てるのは、非常に価値があるでしょう。

≪こんなニーズにお応えします≫

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福利厚生、地方創生に「Waccas」を活用
企業からのソーシャルのニーズも活発になっている

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杉山:「Waccas」の社会側面での活用はいかがですか。

岩田:人事関連でも「Waccas」のニーズはあります。例えば、人材確保、定着に悩んでいる企業も多く、いかに社員に働きがいを持って働いてもらうかが大きな課題となっています。そんな職場では「まなび」や「体験」を、会社と社員、社員と社員をつなぐ福利厚生プログラムとして活用していただきたい。

伊東:福利厚生プログラムとして「Waccas」を採用していただくと、企業や社員の細やかなご要望に応えた講座やイベントを実施できます。
また最近では、「社員向けのSDGs研修でなかなか具体的なものがない」とのご相談をよくいただいています。こういったご要望には、SDGsのリアルな体験を通して学んでもらうプログラムを開発し、金融機関や旅行会社さんに提案しています。今後はパッケージ化を予定しています。

杉山:たしかに。SDGsの具体的な教育も各社が困っていますよね。座学だけでは、なかなか理解しにくい面がありますから。
企業の社会的側面ということでは、リスク管理の分野はいかがですか。

岩田:企業は、最近多発する自然災害に対してのレジリエンス(リスクに対してしなやかに適応できる組織力)にも取り組んでいます。各拠点、工場のBCP※では、東京本社の人間ではわからない、そのエリア特有の地形や気候のリスクに関する知識をもって対策を立てないといけない。一般論ではなく、地域ごとの危機管理を「Waccas」でサポートできないかと考えています。

杉山:それができたらすごいことですね。「Waccas」は47都道府県をフルカバーしているのですか。

伊東:講師の活動エリアとしてはフルカバーしています。全国に支店を持つ企業からのお問い合わせがかなり増えていますので。
地域のレジリエンスだけでなく、地域密着のマーケティングをしたいというニーズも大きいです。講師はまさに地域のコミュニティオーナーで、リーダーですから、先生と企業が手を結んで地域を活性化し、地域の消費者、お客さまにブランドを認めてもらおうと考えているのです。

※BCP= Business Continuity Planning。災害などの緊急事態における企業や団体の事業継続計画

講義の内容を評価、分析してフィードバック
講師が成長できる仕組みを確立

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杉山:講座の運営などでトラブルがあった場合の対応はどのように考えていますか。

岩田:まず、講義、レッスンの品質で大事なことは、講師自身の資質と我々のサポート体制、講師が学んでいくという循環をしっかりと提供できるかということです。
当然ながら、実績のある講師に登録していただいて、品質を確保するよう努めています。

伊東:実際に何か起きたり、レッスンの内容が良くなかったという事態になった場合に、私たちの方で改善のアドバイスができる仕組みをつくっています。
先ほどの講義の評価、分析を行いフィードバックするというプロセスです。先生方が提供するレッスンの中身が毎回改善され、受講者の満足度を高める仕組みを提供しています。

杉山:レッスン内容を数値化して評価、分析、フィードバックするというのは、従来のキャスティングの世界ではなかった仕組みかもしれないですね。

まなびのわを各地で花開かせ、
社会のさまざまな課題解決に貢献

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杉山:最後に、「Waccas」のビジョンについてお願いします。

伊東:子どもたちに新しい体験を通した「まなび」を提供したい、というビジョンがあります。具体的には、全国の小中高大学合わせて約30万校の5%に導入する目標を定めています。
「Waccas」が講師を学校に派遣し、今までに無い体験を生徒がすることで生まれる、笑顔や知的好奇心。そういった実績を早くつくりたいのです。
もう一つ、マーケティングに「まなび」を活用することが今後は当たり前になっていくと私は思っています。全国に営業所を持つメーカー、小売り・流通企業の方々がブランディングや顧客エンゲージメントを高めることに「Waccas」が貢献できます。

岩田:私は「Waccas」の多様なリソースを活かした“まなび・体験・キズナ”で、社会に貢献したいと思っています。
自然災害に対しての地域ごとの危機管理については先ほどお話ししましたが、地域の経済発展や教育の充実、文化の伝承といった、人々の暮らしを豊かにする面でも、「Waccas」のカバーするジャンルと地域の広さが、必ず役立つと考えています。
日本各地で、「Waccas」の講師派遣サービスが、そのお役に立てると思うと、とても豊かな気持ちになります。

≪多彩なシーンでの活用例≫

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講師キャスティング プラットフォーム Waccas (ワッカス)


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