環境マークってご存じですか? その特徴と取得メリットとは  [後編]

商品やサービスの環境情報を消費者にわかりやすく伝える環境マーク。
前編では、環境マークの取得メリットや3つの種類について解説しました。
後編ではカタログ、パンフレット、カレンダー、POP・什器、プレミアムなどの販促物に活用できる環境マークをご紹介します。
それぞれの環境マークの役割を理解して、販促物にプラスαの価値をつけてみてください。

ゆりかごから墓場まで。環境貢献できることはたくさん!

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「販促物に活用できる環境マーク」と聞いてもすぐにイメージがわかない方もいらっしゃるかもしれませんが、実は販促物が環境に貢献できるポイントはたくさんあります。そのヒントとなるのが、「ライフサイクルシンキング」という考え方です。
これは、モノのゆりかご(原材料を生産するとき)から墓場(最終的に廃棄されるとき)まで、生涯(ライフサイクル)全体を通して環境貢献を評価するという考え方。こうしてライフサイクル全体で捉えると、例えば「環境にやさしい原材料を仕入れているか」「廃棄するときにリサイクルできるようになっているか」など、見るべきポイントが多いことに気付かされます。

環境マークには、特定のステージでの貢献を示すマークもあれば、ライフサイクル全体での貢献を示すマークもあります。それぞれの意味を理解し、活用することで、環境貢献をうまく伝えてみましょう。

ライフサイクルシンキングの考え方

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販促物に活用できる環境マーク。例えばこんなもの

[用紙]

FSC®森林認証マーク
NPO法人日本森林管理協議会(FSCジャパン)
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気候変動の拡大や野生生物の絶滅、感染症の拡大など、さまざまなリスクの要因となる森林破壊。FSC®認証※は、過度な森林伐採や違法伐採を抑制し、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立された国際的な非営利団体FSC®(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)が定めた規格で、適切に管理されていると認められた森林から生産された木材や、その木材を使用した製品が認証されます。

消費者がFSC®認証を受けた製品を選ぶことで、適切な森林管理を行う林業者や地域を支援し、その生産品を原材料として使う企業や事業者を支持することになり、世界全体の森林保全へとつながります。

※FSC®認証: FSCラベルには下記の3種類があります:

  1. ① FSC100%:FSC認証林からの原料を100%使用している製品に付けられる。
  2. ② FSCミックス:FSCが認めている適格な原材料(FSC100%、FSCミックス、FSCリサイクル、FSC管理木材、回収原材料)が複数使用されている製品に付けられる。適格な原材料間には優劣が付けられており、例えばパーセンテージシステムに基づいて生産される製品の場合、FSC100%等の優位な原材料が70%以上使用されなければFSCラベルは付けられない。
  3. ③ FSCリサイクル:回収原材料を100%使用している製品に付けられる。木材製品の場合は、回収原材料の70%以上がポストコンシューマー(きちんと消費者の手に渡り、使用されてから回収された原材料)である場合に付けられる。

活用メリット
「FSC®森林認証紙」を使用することで、「森林資源の適切な管理に貢献していること」を伝えられます。

再生紙使用(R)マーク
3R活動推進フォーラム
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再生紙使用(R)マークとは、古紙を原料にした紙、再生紙を使っていることを示す環境ラベルで、古紙パルプ(古紙から取り出した紙の原料)がどのくらい配合されているかを一目でわかるようにしたものです。横の数字は古紙パルプの配合率を示しています。表示に関する注意事項を守れば申請や届け出は不要であり、誰でも自由に使用できます。

活用メリット
再生紙使用(R)マークがついた紙を使用することで、「リサイクル品を使用していること」「省資源に貢献していること」を伝えられます。

[インキ]
植物油インキマーク
印刷インキ工業連合会
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植物油インキとは、再生可能な植物由来の油やそれらの再生油で作られたインキのことです。石油系のインキと比べ焼却時に大気汚染物質の発生を抑えられるほか、自然中に廃棄しても微生物によって分解されるため、環境負荷を大幅に低減できます。
1990年代まで、環境に優しいインキといえば「ソイインキ」が主流でしたが、2009年から非食用の植物油も対象とした「植物油インキ」に移行しました。同マークは、植物油を含有した印刷インキで、使用基準を満たした印刷物に表示できます。使用許諾契約書を取り交わした印刷会社であれば印刷物への表示が可能で、現在ポスターやカレンダー、カタログなど多くの印刷物に使われています。

活用メリット
植物油インキマークがついた印刷物を使用することで、「環境負荷軽減に貢献していること」「化学物質の適切な管理をしていること」を伝えられます。

UVエコインキマーク
一般社団法人日本WPA(日本水なし印刷協会)
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近年、LED-UVやハイブリットUVなど、省エネ型のUV印刷が増加し、水なし印刷/水あり印刷を問わず、オフセット印刷の主流になりつつあります。
UV印刷のインキはNon-VOC(揮発性有機化合物であるVOCの発生がない)ですが、植物系を含めて溶剤を使用しておらず、原則として植物油インキマークを入れることはできません。
そこで、植物油インキと比較しても環境優位性の優れたUVエコインキマークとして考案されたのが、このマーク。
省エネ型のUV印刷機を使用し、Non-VOCインキで印刷した印刷物に表示できます。

活用メリット
UVエコインキマークのついた印刷物を使用することで、「製造工程でも環境負荷の低減に貢献していること」「CO2の削減に貢献していること」「化学物質の適切な管理をしていること」を伝えられます。

[用紙・インキ]

リサイクル適性マーク
一般社団法人日本印刷産業連合会/公益財団法人古紙再生促進センター
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リサイクル適性マークは、紙(新聞・チラシ・雑誌など)、板紙(紙箱・絵本・段ボールなど)へのリサイクルが可能な印刷製品に表示できるマークです。
紙、インキ、加工資材のリサイクル適性ランクリストに基づき、リサイクル適性A(紙へリサイクル可)、B(板紙へリサイクル可)と表示されます。このマークがあることで、印刷物を利用者が廃棄する際に、どのようにリサイクル分別すればよいのかがわかるようになり、古紙リサイクルを行いやすくなります。

活用メリット
リサイクル適性AまたはBの識別記号がついた印刷物であれば、「紙へのリサイクルを阻害しない印刷資材を使用していること」「環境負荷軽減・省資源に貢献していること」を伝えられます。

[印刷・マネジメント]

グリーンプリンティング(GP)マーク
一般社団法人日本印刷産業連合会
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GPマークは、印刷関連事業所全体および製造工程の環境配慮基準(地球温暖化防止、リサイクル推進、化学物質管理など)を達成し認定されたGP認定工場が製造し、紙やインキなど印刷資材がグリーン基準に適合した印刷製品に表示できるマークです。
従来の印刷製品の環境マークが、紙やインキ、または製造工程の一部を対象にしたものに対し、資材から工程まで総合的に判断されるのが特徴です。
スリースター、ツースター、ワンスターの3種類があり、スターの数が増えるほど製造工程と印刷資材の環境配慮の度合いが高いことを示しています。

活用メリット
GPマーク認定工場およびその印刷製品であれば、「ライフサイクル全体で環境貢献をしていること」を伝えられます。

GPN印刷サービス・シンボルマーク
グリーン購入ネットワーク
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グリーン購入とは、製品やサービスを購入する際に、環境を考慮してその必要性をよく考え、環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入することです。
グリーン購入ネットワーク(GPN)は、グリーン購入に率先して取り組む企業、行政機関、民間団体などのネットワークで、「グリーン購入基本原則」(GPN制定)に基づいて商品分野ごとの購入指針(グリーン購入ガイドライン)を策定しています。
このマークは、「印刷サービス」発注ガイドラインに基づいて発注した印刷物に表記できるもので、環境情報データベース「エコ商品ねっと」に掲載されている印刷会社か、グリーン購入ネットワーク(GPN)会員団体が利用できます。

活用メリット
調達〜廃棄に至るまで「ライフサイクル全体で環境貢献をしていること」を伝えられます。

[その他資材]

バイオマスプラマーク
日本バイオプラスチック協会
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食品や日用品など、皆さんの身の回りで、このマークを目にする機会が増えているのではないでしょうか? 「バイオマスプラ」とは、植物などの由来物質を25%以上含んだバイオマスプラスチック製品のこと。植物の生育時に空気中のCO2を吸収する量と、製品が使用後に焼却される際に発生するCO2の量が、差し引き0となる(=カーボンニュートラル)ことで、環境に寄与しています。
このマークは、日本バイオプラスチック協会が基準に適合する製品を認定したものであり、下記のバイオマスマークとともに広く普及し始めています。

活用メリット
POP・什器や包装にもよく使われるプラスチック製品。バイオマスプラマークがついた包装資材を使用することで、「CO2削減に貢献していること」を伝えられます。

バイオマスマーク
一般社団法人日本有機資源協会
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バイオマスマークは、生物由来の資源(バイオマス)を10%以上含み、品質および安全性が関連する法規、基準、規格などに適合している環境商品につけられるマークです。
上のバイオマスプラマークと混乱しがちですが、プラスチックに限定していないところと、数値を5%刻みで表示しているところが違いです。認定製品は、プラスチックのほか、印刷、インキ、洗剤、繊維製品など多岐にわたっています。

活用メリット
植物や動物などの再生可能なバイオマス原料を持続的に使うことにより、化学資源の節約およびCO2の削減につながります。

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環境マークを活用して、販促に付加価値を!

環境問題の深刻化で、SDGsへの対応が急がれている昨今、消費者の環境意識のトレンドは大きく変化しています。「環境に貢献できていない企業やモノは選びたくない」という意識の高い消費者が増えているのです。
消費者が何気なく受け取ったり、売り場で目にする販促物だからこそ、「実は環境に貢献している」ということがわかれば、また違った形で企業の姿勢や商品・サービスの魅力を伝えられます。
ESG経営やSDGsへの取り組みの推進につながり、企業のブランディングにもつながる「環境マーク」の取得について、前向きに検討されてはいかがでしょうか。

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