環境マークってご存じですか? その特徴と取得メリットとは [前編]

商品パッケージや広告、印刷物などで「環境マーク」を目にすることはありませんか? 確かに見る機会は多いけど、種類が多くそれぞれにどんな意味があるのかよくわかっていない…そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。
マークの違いを理解して活用できれば、販促物の環境負荷軽減につなげられるのはもちろん、自社のESG経営やSDGsの取り組みについて、社会によりよく伝えることもできます。
知ってそうで知らない「環境マークの違い」について前編・後編に分けてお届けします。
まず、前編では「環境マーク」の取得メリットや3つの種類について見ていきましょう。

そもそも「環境マーク」とは?

環境マークとは、「この商品は環境に配慮してつくられている」ということを示す、いわば“目印”です。なぜ、このようなマークがあるのかといえば、「循環型社会(生産から廃棄に至るまで、資源の効率的な利用やリサイクルの推進によって環境負荷を低減する社会)をつくっていくため」だと言われています。
環境マークがあることによって、消費者は環境に配慮された商品やサービスを選びやすく、優先的に購入しやすくなります。
その結果、「環境に配慮していないものは選ばれにくい」ということが社会の共通認識になり、各企業は環境負荷の低減や環境保全に一層力を入れることになります。環境マークは、こうしたサステナブル(持続可能)な社会を生み出す一助として期待されているのです。

特に近年、地球温暖化による異常気象や自然災害、プラスチックゴミによる海洋汚染など、地球規模での環境問題が深刻化しています。
2030年を目標達成の期限とするSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の17の目標と169項目のターゲットのなかにも多くの環境問題が組み込まれているように、環境対策はもはや“待ったなし”の状態です。こうした状況のなかで、環境マークへの注目度はますます高まっており、企業での活用も広がっています。

取得するメリットは?

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では、企業が環境マークの認証を取得したり、商品やサービスに表示したりするメリットはどこにあるのでしょうか。環境負荷軽減や地球の環境保全に貢献することは当然ですが、経営視点でのメリットについて、ステークホルダーごとに考えてみましょう。

① 消費者:商品・サービスの差別化/企業イメージの向上が図れる

社会全体で「サステナビリティ(持続可能性)」という考え方が浸透している今、「環境に配慮した商品・サービスでないと購入したくない」と考える消費者は少なくありません。
特に第三者認証が必要になる環境マークを表示することによって、環境にやさしい商品・サービスであることを明確に示すことができ、他社商品・サービスとの差別化を図ることができます。
また、広く知られている環境マークの認証を取得することによって、「環境負荷の低減や環境保全に貢献している企業である」という証にもなり、企業全体のイメージを向上させる効果も期待できます。

② 投資家:ESG の取り組みを対外的に伝えることができる

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取った言葉で、近年重要視されている投資指標です。
気候変動問題や人権問題などの社会課題が顕在化しているなか、この3つに配慮ができていない企業は企業価値を損ねていくリスクを抱えていると見なされます。反対に、この3つに配慮できている企業は、長期的な成長を支える経営基盤を持った企業として判断され、投資対象になりやすい傾向にあるのです。
環境マークを取得しているということは、企業が持続可能な社会に向けて取り組んでいることの一つの指標になるため、対投資家のメッセージとしても有効だと言えるのです。

③ 社員:サステナビリティ意識を向上させることができる

企業のSDGsへの貢献やESG視点での経営が注目されるなか、重要になってくるのが社員の教育、すなわち「社員のサステナビリティ意識をいかに向上させるか」です。
環境マークは、「環境負荷の低減や環境保全に貢献している企業である」という社内における指針表明にもつながり、社員の意識を変えていくきっかけをつくります。
また、環境マークの認証を取得する際、環境データの収集や解析といった調査が必要になります。これらの活動を通して社員の環境意識が高まり、環境に配慮した商品やサービスの開発が進むことも期待できるでしょう。

「環境マーク」には主に3つの種類がある!

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各国の代表的標準化機関からなるISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)では、環境マークを以下の3つのタイプに分けて規格を制定しています。

タイプI(ISO14024)“第三者認証”

タイプⅠは、中立公平な第三者の立場の機関が判定基準を制定し、認証を行う環境マークです。第三者機関が、事業者の申請に対して商品の設計から廃棄に至るまでのライフサイクル全体を総合的に評価し、審査を通過した企業だけがマークの使用を認可されます。
日本でこのタイプⅠに該当するのは下のエコマークだけだといわれています。

具体例

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エコマーク(公益財団法人日本環境協会)
「環境(environment)」「地球(earth)」の頭文字「e」を表した人間の手が、地球をやさしく包み込んでいるデザインがおなじみのエコマーク。
「資源採取」「製造」「流通」「使用消費」「リサイクル」「廃棄」という商品のライフステージの各段階において、「省資源と資源循環」「地球温暖化の防止」「有害物質の制限とコントロール」「生物多様性の保全」という4つの環境評価項目を評価し、ライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品にマークがつけられます。
文房具、制服、建築資材、土木製品などモノはもちろん、スーパーマーケットやホテル、レストランなどのサービスにも拡大しており、生活のあらゆるシーンに密着しているマークです。

タイプII(ISO14021)“自己宣言”

タイプⅡは、企業が自ら商品やサービスの環境配慮を主張する際に使われる環境マークです。
マークだけではなく、文章や図形などさまざまな形で表現され、宣伝や広告にも適用されます。ほかの2つとは異なり第三者の判断は入らないので、マークが信頼できるかどうかは消費者の判断に委ねられます。
ISOの規格として「コンポスト化可能」「リサイクル可能」「省エネルギー」「省資源」「節水」などの12の用語と、それぞれの定義や要件が規定されているので、主張する際はこれらを準拠することで消費者にわかりやすく伝えられると考えられます。

タイプII環境マークの12の環境主張:
https://nacs.or.jp/kankyo/label/label_5.html

タイプIII(TR14025)“環境情報表示”

タイプⅢは、製品やサービスの環境負荷を定量的に表示する環境マークです。
製品やサービスのライフサイクル全体の環境負荷をLCA (ライフサイクルアセスメント) の手法でデータを算出し、信頼性・透明性を担保した独自のシステムによって検証する必要があるため、企業が自ら検証したデータを表示することはできません。
あくまで定量的なデータの表示が目的であり、合格・不合格の認定はされないので、タイプⅡと同じようにデータをどう読み取るかは消費者の判断に委ねられますが、数値を見比べることで製品間の比較はしやすいと言えるでしょう。

具体例
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エコリーフマーク(一般社団法人サステナブル経営推進機構)
LCA(ライフサイクルアセスメント)の手法を用いて製品の製造から廃棄までというライフサイクルの環境負荷を定量的に「見える化」する環境マーク。その見える化されたデータをインターネットなどで公開することにより、マーク利用者がグリーン購入・調達に活用し、メーカーが環境負荷のより少ない製品(エコプロダクツ)を開発・製造・販売していくきっかけをつくることを目的としています。

販促物にも「環境マーク」を取得しましょう

いかがでしたか。ひとえに環境マークといえどもさまざまな種類があり、活用方法も異なることがおわかりいただけたかと思います。
環境マークには、ここに挙げられている以外にも、第三者機関や事業団体が実施しているさまざまなマークあります。
後編では、そのなかから販促活動に使える、主な環境マークの特徴と取得メリットについて紹介していますので、続けてお読みください。

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