店頭におけるPOPやポスターなどの販促物の成果が出ない、いまいち制作のポイントがわからないとお悩みではありませんか? EC化が進む今、店頭で買ってもらえるよう、さらに力を注ぐ必要が出てきています。
そこで、共同印刷プロモーションメディア事業部で店頭販促物の制作を担当している石井優と小椋勇樹の両名に、最近の販促物周りの状況や、ターゲットに響く販促物づくりのポイントをHintClip編集部がインタビューしました。基本的なことはもちろん、最近のトレンドやプラスαの方法までヒアリングしました。ぜひヒントにしてみてください。

■店頭販促物の制作の極意は?

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(左)共同印刷株式会社
プロモーションメディア事業部 クリエイティブユニット 石井 優

(右)共同印刷株式会社
プロモーションメディア事業部 アカウントユニット 小椋 勇樹

今回、店頭POPやポスターなどの販促物制作のポイントをお伝えするのは、プロモーションメディア事業部で販促物の企画・制作を担当する石井と小椋の二名。日々培われたその販促物制作のノウハウを早速みていきましょう。

―まず、店頭における販促物制作の極意を、ひとことでお願いします。

小椋:店頭ツールは「サイレントセールスマン」。つまり、販売員に負けない売る力を購買時点で発揮できなくてはなりません。ただ商品説明や価格を伝えるだけでなく、いかにお客さまに「買う動機づけをさせる」ことができるかが、店頭ツールのポイントと考えています。

石井:私は制作する立場として「バランス感覚」と「自信+傾聴する姿勢」を持つことを心がけています。販促物は材料や構造、デザインといったさまざまな要素から成り立つため、経験値が物を言います。これまで培ってきた経験を生かした提案に「自信」を持つとともに、周囲の意見にも「傾聴」し、自己満足にならない広い視野で取り組む姿勢を大切にしています。

―近年はECの普及が進み、店舗の「ショールーミング化※」という言葉も耳にしますが、店頭ツールの考え方にも変化はありますか?
※実店舗で現物商品を確かめ、購入はオンラインで行うという、店舗のショールーム化のこと。

石井:多くのカテゴリーにおいて、「高級感」「差別化」がキーワードとして挙げられます。
例えば、家電製品のように高価格帯の場合は顕著で、実際に自分の目で見て使用を体感してから購入したいという方は多いと思います。しかし店舗で体感しても、購入は家に帰って、価格を比較しながらECで、という流れが多くなっています。そのため、店頭においてその商品が他ブランドと比較していかに優れているか、快適な生活を送るうえで必要かを伝えるツールの導入が不可欠であり、思わずその場で「買いたい!」と思わせるような動機づけをこれまで以上に求められるようになったといえます。

経済産業省の調査では、国内の電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)は2017年にはBtoC-ECで5.79%となっており、年々拡大の一途をたどっていることがわかります。しかし、見方を変えれば、EC化率はまだ6%未満に満たないということであり、店頭取引は未だに多くの割合を占めると考えられます。ECの拡大も意識しつつ、まだまだ店頭販促の必要性は変わらずあるのが現状です。

経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」「日本のBtoC-EC市場規模の推移」

■顧客に受ける店頭販促物の制作ポイント4つ

EC化が進む今、店頭の販促物はより重要になってきているといえます。そこで、顧客に受ける店頭販促物制作のポイントを二人に聞きました。
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1.トレンドを掴む

石井:消費者の購買動向や店頭の現況を把握し、そのときどきに合ったグラフィックやカラー、ギミックの採用を心がけることが大切です。例えば、今主流なのが「インスタ映え」に代表されるような、ユーザーがSNSに投稿したような親近感のある写真やデザインを用いることです。こうしたトレンドを押さえることで、店頭に訪れたお客さまを惹き付けることができます。

2.作る目的を明確に

小椋:店頭ツールを作る目的は複数あると思います。5W1H、つまりいつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)をしっかり確認した上で目的を絞り、優先順位を整理したうえで、想定している成果を生み出せる店頭ツールを制作することができます。

3.企画骨子に「肉付け」をする

石井:店頭ツールのデザインや形状は、言ってみれば企画の根幹をなす「骨」です。その「骨」を支え、より強固にするためには、企画に辿り着くに至ったコンセプトや市場分析といった「肉付け」が重要です。また営業サイドと制作サイドの意思疎通(コミュニケーション)をしっかり行い、達成すべき姿を共有することも大切です。

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4.「コトPOP」を心がける

小椋:近年は、物を所有することよりも価値や体験を重視する「モノからコトへ」と消費者ニーズが変化しているといわれていますが、この言葉の通り、店頭ツールにおいても「コト」を表現する「コトPOP」のニーズが高まっています。例えば、「○○な人におすすめ!」のようにターゲットを絞り、「本当に○○で驚き!!」のように、店員や実際に購入した人の声を入れて、お客さまが実際に使用するシーンをイメージしてもらったり、「○○台突破!!」のように具体的な数字を入れてすでに利用者が多いことを訴求したりするなど、お客さまがコト消費を「自分ゴト化」でき、共感できるような内容や言葉で伝えていく必要があります。

■業務効率化・コスト削減を考えた制作を

また石井は、業務効率化やコスト軽減につながる販促物の制作を心がけることも大切だといいます。

石井:日々忙しいご担当者の業務をアウトソースすることで、よりスムーズな進行管理ができることもあります。
当社では、SP領域において幅広いニーズに応えられる体制を構築しています。例えば、店頭販促ツールだけでなく、それに付帯する「キャンペーン事務局の運営」「ノベルティの企画・製造」「展示会の施工やイベントの運営」「SNS施策」など、周辺領域までカバーしています。
販促物制作をアウトソースする場合には、こうしてプロモーション全体を俯瞰して捉えることで、一貫性のある提案ができ、効率化につながると考えられます。またトータルで発注することで、業務負担軽減のみならずコストダウンも図ることができる可能性もあるため、メリットが大きくなります。

まとめ

店頭における販促物制作のポイント、いかがでしたでしょうか。店舗のショールーミング化を避けることができない今、その場で「買いたい!」と思わせる売り場づくりは、多くの店舗の課題です。ぜひポイントを押さえて、一歩先を行く、お客さまの心を掴む店頭ツールを制作していきましょう。

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共同印刷株式会社
プロモーションメディア事業部 クリエイティブユニット
石井 優(いしい まさる)

アパレルやコンサートグッズなどの企画提案型営業を経験した後、中途採用で入社。 以来、一貫して店頭販促物の企画・製造管理に業務に従事。 主にAV家電や理美容家電向けのツール、ノベルティ開発を手掛けている。

共同印刷株式会社
プロモーションメディア事業部 アカウントユニット
小椋 勇樹(おぐら ゆうき)

2008年4月に入社。以来、家電メーカーや化粧品メーカーを中心に、メーカーさまの販促活動支援に従事。 セールスプロモーションに限らず、PRやダイレクトマーケティングなど幅広い知識でお客さまへの提案を行っている。

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