ここ1年余りの間に人々の消費行動はデジタルにシフトし、EC化も急速に進みました。ECの加速に伴い物流・配送ニーズが拡大し、国内、特に首都圏の物流倉庫はすでに満床の状態にあります。
こうした状況に直面しているのはEC事業者に限ったことではありません。店舗販売に携わる事業者にとっても大きな影響があります。なかでも店頭販促物の保管については、“倉庫スペース不足”や“管理の煩雑さ”など多くの課題があるようです。
そこで今回は、現在、店頭販促物の物流管理に課題を感じている担当者に向けて、店頭販促物の保管・発送管理における効率化のポイントを解説します。
■首都圏の大型物流倉庫の空室率は0.5%、外部委託する流れも
EC化が加速するということは、単純に考えて物流量が増えるということです。また同時に、商品を保管する物流倉庫もより多く必要になってきます。そのため、物流倉庫不足や物流管理の煩雑化といった課題が生じてきています。
これはEC業界のみならず、商品や店頭販促物のために倉庫を利用している実店舗販売に携わる事業者にとっても同様の課題といえます。実際、限られた倉庫スペースを活用し、物流の効率化を考えている企業もいるでしょう。
●首都圏の空室率は過去最低の0.5%に
CBRE※の2020年11月時点のデータによると、首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は過去最低の0.5%を記録しました。
また、ロジスティックセンターなど大型物流施設の建設ラッシュも起きています。CBREの同データによれば、首都圏の物流施設の新規供給は2020年実績?の44万坪に対し、2021年は63万坪、2022年は89万坪と、過去最大を更新する見込みとされています。
※CBRE:CBREグループの日本法人であるシービーアールイー株式会社。法人向け不動産のトータル・ソリュー ション・プロバイダーとして、不動産賃貸・売買仲介サービスをはじめとした17のサービスラインを全国で展開。
【出典】CBRE 2020年11月
https://www.cbre.co.jp/ja-jp/research-reports/market-outlook-2021/logistics
●物流管理を外部委託する流れも
EC事業者の間では、外部に物流管理を委託する流れも起きています。
全研本社※が 2020年4月から5月に行った、物流委託先選びに関するEC事業者へのアンケート調査結果によると、「物流を委託するきっかけ」について「オンライン売り上げ増に伴う物流業務改善のため」がトップで36.7%、次いで「自社では対応できない物流業務を委託するため」が35.8%となりました。
※全研本社:独自のWEBマーケティング戦略による集客支援サービス等のIT事業のほか、語学事業や不動産事業を全国で展開。
【出典】全研本社「物流委託先選びに関するアンケート調査」
https://www.shopowner-support.net/attracting_customers/shipping_car/transport/logistics-consignment-survey/
■店頭販促物の物流管理のよくある課題
こうした状況を背景に、実店舗向けの商品や店頭販促物の物流管理を行っている事業者には、次のような課題が生じてきています。
1.店頭販促物の物流管理の煩雑さ
例えば、商品と共に店頭販促物も倉庫に保管しているという場合は、管理が煩雑になり、非効率になっているケースもあります。店頭販促物は商品と比較して、入庫と出庫が不規則に発生します。また、商品のようにJANコード※が付いていないため、独自のコード管理が必要になるなどの課題もあります。
※JANコード:「どの事業者のどの商品か」を表すバーコード。世界共通の商品識別番号で、物流から店舗での在庫管理・売り上げ管理に使われている。
2.店頭販促物の倉庫スペース不足
例えば、複数店舗がある場合は、店舗ごとに扱う商品が異なるため、販促物の種類や数もそれぞれ異なります。そのため、販促物の数が増え、保管倉庫のスペース不足や自社内での管理が困難になるという課題もあります。
3.店頭販促物の増加に伴う物流手配の業務過多
例えば、店舗の拡大などによる店頭販促物の配送量増加などが原因で、配送の手配業務が膨大となり、手に負えなくなるケースもあります。
■店頭販促物の物流管理の効率化のポイント
店頭販促物について、多くの事業者は上記のような課題を多かれ少なかれ抱えていると思います。こうした課題を解決するためのポイントは、「店頭販促物を専門に管理すること」であり、それが業務効率化につながります。
具体的には、「販促物専用の物流サービスにスイッチする」ことがポイントになります。
商品と販促物を同じ倉庫で物流管理すると、管理が煩雑になり不便が多くなりがちです。商品と販促物を別々に管理できればよいですが、倉庫スペースが足りない現状、なかなか難しいこともあるでしょう。そこで便利なのが、販促物専用の物流サービスです。販促物の物流管理から配送手配まで一括で委託できることから、事業者は商品の物流管理に集中できます。
また、複数の倉庫で店頭販促物を管理している場合も同様に、販促物は一括して専用の物流サービスへスイッチすると管理が効率化します。
販促物を得意とする物流サービス業者であれば、なおさら安心して任せることができるでしょう。
■販促物に特化した共同印刷の物流サービス
共同印刷グループでは、販促物の製造・在庫保管から発送、在庫管理、店舗設置・管理までワンストップで対応する、販促物に特化した物流サービスをご提供しています。
日々発生する販促物の保管発送業務をはじめ、新製品や季節ごとに行われるキャンペーン施策の際に最適な販促物の企画・制作・製造から承ることが可能です。
共同印刷グループが保有する首都圏物流センターを拠点として、物流専門企業とのアライアンスにより、日本全国対応できる販促物専門の物流サプライヤーとして貴社をサポートします。倉庫スペース不足や販促物管理の煩雑化などの課題も一挙に解決します。
長年にわたって、専門的に印刷物や店頭什器などの“販促物の物流管理”を受託して培った、当グループならではのサービスです。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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