Webサイトに動画を表示したい!動画配信プラットフォーム導入のメリット・デメリットとは?

マーケティングのためや顧客との関係を強化するための大きな手段の一つ、「動画」。近年、ますます活用の幅が広がっており、動画そのものも進化してきています。優れた動画を制作できたら、次は、その動画の特徴や魅力を最大限に生かすことができる配信方法で配信しましょう。
今回は、動画を自社サイトで配信する方法の解説から、動画配信プラットフォームのうち、無料・有料それぞれにおける導入のメリット・デメリットを共同日本写真印刷株式会社のパーソナライズド動画ソリューション「OneDouga」のチームリーダー磯野周司が解説します。。最後には、動画配信プラットフォーム比較表も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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■プロフィール
OneDougaチームリーダー  磯野 周司
横浜国立大学 工学部卒。在学中は、ヨットと変動風解析がライフワーク。
卒業後、大手広告会社、住宅関連の事業会社、外資系Webサービス会社を経て、現職に至る。2015年2月よりパーソナライズド動画を研究。同年、OneDougaを立ち上げ。
2019年1月より共同印刷グループで活動中。

 

1.動画配信の方法にはどんな方法がある?

1-1.自社サイトで動画を流すには?

一般的に、自社サイトに動画コンテンツを掲載して動画を流すためには、Webサイトに動画を埋め込む、次の3つが主な方法となっています。

●動画配信プラットフォームを利用し、動画を「iframeタグ」で埋め込む

「YouTube」などの動画配信プラットフォームに、動画をあらかじめアップロードしておき、その動画を、Webサイトにiframeタグを用いて埋め込むことで動画を表示させる方法です。iframeタグとは、Webサイト上にフレームを設けて、そのフレーム内に特定のページを呼び出して表示させるためのHTMLタグの一つです。iframeで動画を埋め込むことで、動画ページへリンク遷移させるのではなく、動画ページを呼び出すしくみになるため、自社サイト内で動画を視聴してもらうことができます。

●「videoタグ」を使って動画を直接読み込んで埋め込む

videoタグも、HTMLタグの一つです。これはFlashのように、ユーザーにプラグインをインストールしてもらうことなく、Webサイト上で動画を視聴してもらうことができる方法です。あらかじめ、どこかのサーバーに動画ファイルをアップロードしておき、videoタグにより、その動画ファイルを直接読み込むことで、動画を表示することができます。ただし、ブラウザによってvideoタグをサポートしているかどうかが異なり、さらに再生できる動画ファイル形式も異なります。現在では、多くのブラウザに対応しているmp4形式のファイルをvideoタグで読む込む例が多くなっています。
また、この方法は、動画ファイルの容量が大きい、もしくは複数ある場合、アップロードしておくサーバーを用意するコストや、アップロードする手間などが別途かかります。

●動画を「gifアニメ」にして表示する

動画を、あらかじめ「gif」という画像形式をつなぎ合わせて、パラパラ漫画のようにしてアニメ化する「gifアニメ」に変換しておきます。そしてgifアニメとしてWebサイトに表示させる方法があります。これは動画を背景動画として使用したい、ページの表示速度を上げたいといった場合によく利用される方法です。しかし動画からgifアニメへと変換する際に、元ファイルよりもファイルサイズが大きくなってしまうケースや、画質を落とす必要が出てくるケースもあり、動画を見せることそのものがコンテンツの中心であるといった場合には、適していません。

1-2.動画配信プラットフォームとは?

マーケティングや顧客とのコミュニケーションにおいて、動画を見せて効果を上げたいという場合には、ブラウザ環境を選ばず、変換の必要もない、動画配信プラットフォームを利用して配信するのが一般的です。

動画配信プラットフォームとは、自作の動画をプラットフォーム提供会社のサーバーにアップロードして、その動画の埋め込みコードを取得して、自社サイトなどに動画を掲載することができるものです。

無料のものでは「YouTube」、有料のものでは「J-Stream Equipmedia」「millvi」が有名です。

2.動画配信プラットフォームの有料・無料のメリット・デメリット

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企業が動画配信プラットフォームを利用して動画を配信する際には、無料のものだけでなく、有料のものもうまく利用するのをおすすめします。なぜなら、有料のものには、無料のものにはない機能が備わっているためです。それぞれのメリットとデメリットをご説明します。

2-1.有料動画配信プラットフォームのメリット・デメリット

企業が動画配信する場合、何かしら目的とターゲットを明確に持っていることと思われます。その目的とターゲットに合致した動画配信を実現するためにも、基本的には有料動画配信プラットフォームの検討をするのがよいでしょう。

●メリット

・多くの機能が利用できる
一番のメリットとしては、無料動画配信プラットフォームと比べて、多くの機能が利用できる点が挙げられます。提供されているサービスは、動画配信プラットフォームごとに異なりますが、例えば、ライブ配信機能、インタラクティブ機能、セグメント動画・パーソナライズド動画、会員制動画、動画視聴後に別動画や購入ページなどへのリンクが張られたサムネイル表示、自社サイトのデザインに合わせた埋め込みができるインライン表示などの機能が充実しています。
特に近年、注目を集めるインタラクティブ動画は、有料動画配信プラットフォームだからこそできる機能の一つといえます。インタラクティブ動画とは、視聴者がボタンを押したり、動画の途中で選択したりといったように、ユーザー側からのアクションも行える、動画が一方的に流れるだけでない、双方向の動画です。インタラクティブ動画なら、より一層視聴者とのコミュニケーションを深めることが可能です。 

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・UI・GUIを選べる
UI(ユーザーインターフェイス)及びGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)といった動画プレーヤーの「見た目」部分の自由度が高いのも、有料のメリットといえます。プラットフォームによっては、動画プレーヤーのデザインや種類変更ができることから、動画の内容や目的、ターゲットに応じて、動画再生用プレーヤーをカスタマイズすることもできます。

・動画視聴後にページ離脱されにくい
無料動画配信プラットフォームの代表ともいえるYouTubeは、動画視聴後に、別の動画へのリンクが表示されます。もし自社サイトにYouTube動画を埋め込んでいた場合、視聴者は視聴後に別動画へのリンクをクリックすると、YouTubeのページへ遷移してしまいます。つまり、ページ離脱が起きる可能性が高いのです。
その点、有料動画配信プラットフォームは、動画の再生が完了したら、表示するコンテンツを自由に設定することが可能です。例えば、関連性のある動画の掲載されている自社サイト内のページへのリンクを貼ったサムネイル画像を表示したり、購入ページや問い合わせページのリンクを表示したりすることができます。これにより、外部サイトへの離脱を防止できる上に、視聴者に購入や問い合わせなどの行動を促すことができます。

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【参考】YouTubeの終了画面例
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●デメリット

・コストが発生する
有料であることから、やはりコストがかかるというのがデメリットといえるでしょう。プラットフォームごとに費用が異なるため、利用できる機能などを確認してそれに見合ったプラットフォームと費用を検討する必要があります。

2-2.無料動画配信プラットフォームのメリット・デメリット

YouTubeの無料サービスは、すでに多くの企業が利用しています。場合によっては、無料動画配信プラットフォームを利用することもあるでしょう。その際のメリット・デメリットを確認しておきましょう。

●メリット

・無料で簡単に利用できる
一番のメリットは、無料である上に、手軽に公開できるということです。無料動画配信プラットフォームの限られた機能で充分、事足りるという場合には、選択肢になり得ます。

●デメリット

・有料に比べて利用できる機能が少ない
有料動画配信プラットフォームと比べると、やはり無料ゆえに、機能が限られてきます。動画マーケティングで確実に成果を出したい場合には、不足するところもあるでしょう。

・動画完了後に離脱されてしまう可能性が高い
例えば、YouTube動画を自社サイトに埋め込んでいても、動画視聴完了後に続編を見る場合などは、YouTubeへ移動することになります。これは、自社サイトからの離脱になるため、デメリットになる場合もあります。

2019年8月時点で、YouTubeは、動画終了時に関連動画を必ず表示する仕組みになっています。2018年9月までは、関連動画を非表示にできましたが、現在はできなくなっています。

3.動画配信プラットフォーム費用・機能比較

無料・有料含めた、主要な動画配信プラットフォームの費用や機能を表にまとめました。比較検討の際に活用されてみてください。

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※費用は、最安プランの価格です。

●費用

費用については、各プラットフォームごとに差があります。機能の差も合わせて確認するのをおすすめします。

●セグメント動画・パーソナライズド動画

セグメント動画とパーソナライズド動画は、顧客の姓名や顧客情報、ユーザーアクションなどのデータを活用し、一人ひとりに最適な動画を自動で生成・配信するしくみを持つ動画のことです。顧客の情報から、趣味嗜好が似ているユーザーをセグメントし、それぞれのセグメント内容に応じてサービスや商品などを、より分かりやすく訴求する動画を作成して配信することが可能です。

●インタラクティブ機能

先にもご説明したように、ユーザーが動画に対してボタンを押すなどしてアクションを起こす対話型の動画、インタラクティブ動画を配信する機能です。

●自社システムとの連携

動画配信プラットフォームでは、API(※)を公開していることも多いため、自社のシステムと連携する場合には対応可能か確認しておきましょう。

※API…Application Programming Interfaceの略。ソフトウェア同士が相互にやりとりするためのインターフェースの総称。

●アナリティクス機能

「誰が、いつ、何の動画を、どのくらいの時間視聴したか」という視聴ユーザー軸で視聴解析を行えるのがアナリティクス機能です。この機能を備えている動画配信プラットフォームがほとんどです。プラットフォームごとに違いを確認しておくのも良いでしょう。

●動画制作代行

数少ないですが、動画制作も合わせて行っているサービスもあります。制作と配信がセットになっていることから、セグメント動画やインタラクティブ動画など特殊な動画の制作を希望する場合には利用価値があります。

まとめ

動画を自社サイトに掲載する方法と無料と有料の動画配信プラットフォームのメリットとデメリットについてご紹介しました。
動画を制作、配信する際には、目的やターゲットに合わせて最適なプラットフォームを選択すると成果につながりやすくなります。また有料動画プラットフォームであれば、セグメント動画やインタラクティブ動画など、新しい機能を追加するというのも良いのではないでしょうか。

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