なぜあの人は小さい子どもがいるのに、バリバリ働きながら家事もできて、その上ボランティア活動まで・・・!?どこにそんな時間があるの?

つい、そう質問してしまうような、ハイキャリアと子育てを上手に両立しているママ達が、ニューヨークにはたくさんいます。世界一、多様性に富んだ街と言われるニューヨークで彼女たちを輝かせる、両立の秘訣とは?

自分の基準で「必要以外」のものをアウトソース!

ニューヨークのママ達は自分にしかできないことがなにかをよく理解していて、他の人が代われる「自分がやる必要以外」のことはどんどん手放していくのが上手です。

例えば、意外に時間がかかるのが洗濯。洗濯機で洗って、干して、畳んでの一連の作業は、結構時間を要するもの。
ニューヨークでは古い家が多く、洗濯機のない家も珍しくないため、コインランドリーが多数存在しています。こういったコインランドリーでは、汚れた衣類を取りに来て、洗濯から乾燥、そしてお店に並ぶかのようにしわひとつなくきっちり畳んでデリバリーする「Wash and Fold」というサービスを展開しています。事前に細かく頼んでおけば、おしゃれ着や下着は自然乾燥で仕上げてもらえるほか、自分の好みの洗剤や柔軟剤なども持参することができ、衣類が縮んだりする心配もありません。
値段は1パウンド(0.45キロ)で90セントから。きれいに畳まれたところからそのまま取って着られるので、一度このサービスを利用すると、その手軽さから止めることができません!

買い物し忘れて冷蔵庫に何もない!疲れて何もしたくない!そんな時には、ニューヨークならではの様々な国の料理が楽しめる、レストランのデリバリーサービス「Seamless」や「Grubhub」も大活躍。このサービスのアプリを使って職場を出る前に注文しておけば、帰宅と同時にできたてほやほやの中華、インド、タイ、メキシコ料理などが自宅に宅配されているのでとても便利。デリバリーの人に払うチップを注文時の合計に加えて、クレジットカードで精算することができるキャッシュレスサービスも利用者の心を捉えています。

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他にも、Delivery.comは、先述の洗濯サービスをはじめ、ちょっとした食材の買い物や、アルコール類が切れてしまったときのデリバリー、そしてレストランの宅配サービスなど、自宅の郵便番号を入力すると提携するお店のリストと価格が出てきて、比較することができるのでとても便利。このように、地元のお店と提携したサービスやそのアプリが充実しているおかげで、ニューヨークのママたちは手間をかけずに家事ができるのです。

クロックポットと炊飯器のセットで、帰ってきて1分で夕食

家事の一番の悩みといえば、食事の献立を考え作ることではないでしょうか?それを解決する、アメリカで定番の時短調理器といえば「クロックポット」。これは火を使わない電気鍋で、低温で数時間煮込むような料理に向いています。 日本でもじわじわと人気が出てきているこのクロックポット。
例えば、塩コショウを振った豚肉のかたまりとにんじんやじゃがいもなどの根菜類を、少量の水と一緒に鍋に入れて8時間ほど低温で煮込むだけで、肉がとろけるような柔らかさになる「ポットロースト」のできあがり。火を使わないため家にいなくても調理ができ、圧力鍋のように加圧している間、圧が下がりすぎないように見ている必要もない優れもの。

朝、適当に材料を入れてスイッチを押すだけの簡単さで、アメリカの働くママの家に一台はある定番品です。炊飯器でご飯をタイマーセットすると同時に、クロックポットに野菜とソーセージ、コンソメを入れてスイッチを入れておくだけで、帰宅すると同時にポトフとご飯で夕食が完成。おなかを空かせた子どもたちにすぐにご飯をあげられるため、その分子どもと遊ぶ時間が増え、寝る時間も早くなります!

「ワーキングマザー像」<「自分らしさ」

子どものおもちゃも転がっていない、きれいに整えられたリビング。オーガニック野菜をふんだんに使った何種類もの料理が食卓を飾り、メイクもばっちりのきれいなママ・・・SNSやテレビで見る「自分ですべてをこなすサイボーグのようなスーパーママ」は、実はこの世には存在しません。
そんないいところだけを切り取って作られた姿に惑わされず、自分の大切なことは何かを見極めて、それ以外のことは手を抜いたり上手にアウトソースしたりする。そして、「世間が勝手に作ったママへのイメージや期待」で行動するのではなく「自分の基準」で動くのが、ニューヨークの働くママ達。このメンタリティは、日本のワーキングママも学べるところが多いのではないでしょうか?

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