古くは映画、そしてテレビの登場以来「映像は横長」という当たり前の価値観がありましたが、それが変わっていこうとしてます。
アプリやコンテンツにも利用が広がりつつある縦動画について、その現状や事例をご紹介します。
スマホに主導されるデジタルメディア
Webコンテンツでは早い段階から「モバイルファースト」として、スマホのユーザービリティ向上に取り組まれていました。そこからさらにスマホの普及・利用が進み、映像を始めとする、さまざまなコンテンツを閲覧する主要デバイスは、テレビやPCからスマホにシフトしています。
- タテ向きのみで視聴:34.7%
- ヨコ向きのみで視聴:28.4%
- 両方:36.9%
出典:モバーシャル株式会社『スマートフォンの動画視聴実態調査』
https://www.mobercial.com/article/smaphoneresarch3/
さらに上記のように、スマホでの動画視聴で、縦向きが横向きを上回るなど「縦コンテンツ」のニーズは過去ないほど高まっています。このような消費者の意向があれば、当然情報発信者側もニーズに沿ったコンテンツ配信を行うため、縦動画が増えてきている状況となっています。
縦動画の活用事例
では、実際に縦動画がどのような場面で活用されているのかをご紹介していきます。
◯スマホが乗っ取らっれた!? ビックリMV
縦動画の事例として2016年に話題になったのが、アイドルグループlyrical schoolが発表した楽曲「RUN and RUN」のMusic Video。iPhoneのスリープ画面や待受画面、メッセージやtwitterのUIを効果的に活用することで、まるで自分のスマホが乗っ取られて、勝手に動いているような作りになっています。
https://vimeo.com/161487817
是非スマホの全画面表示でご覧ください。
◯縦動画メインの女子向けキュレーションメディア
アプリ、ウェブサイトとして展開している「C Channel」は、女性向けのファッション情報のキュレーションサイトですが、他のキュレーションサイトと大きく異なるのが、文字の記事コンテンツメインではなく、動画メインの情報配信を行っているということ。そして、その動画が縦長で構成されています。
動画の活用は企業だけでなく、SNSを利用する消費者が発信する情報もテキストから画像、画像から動画へと、よりリッチなコンテンツへとシフトが進んでいます。C Channelはコンテンツのリッチ化とモバイルファーストを推し進めたメディアと言えます。
◯SNSでも縦型動画広告のメニューを展開
この縦動画拡大の流れに合わせて、FacebookやInstagramといったSNSでも縦型動画広告の配信メニューが登場しています。また動画配信プラットフォームのyoutubeも縦型動画に対応。
今後、縦動画コンテンツの増加に備えた、プラットフォーム側の準備は着々と進んでいます。
今、映像コンテンツを消費するほとんどのユーザーにとっての常識だった、映像=横向きという認識もそう遠くないうちに変わりそうです。