ソフトウェアやアプリケーションはもちろん、映画や音楽に電子書籍などなど。製品の提供やサービスの数ではなく、利用する期間に対して一定額を支払うサブスクリプションサービスはもはや当たり前の時代になりました。
このようなサービスをデジタルデータ限定のものと思っていませんか? 今注目度を高めているサブスクリプションサービスがファッション系です。アメリカで人気を集め、国内でも浸透し始めたファッション系サブスクリプションサービスについてご紹介します。

定額で借り放題!? サブスクリプションサービスのシステム

ファッション系サブスクリプションサービスには大きく分けて、届いたアイテムを返品するレンタル型、返品せずに自分のものになる購入型の2つの仕組みがあります。さらにその中でも、サービス毎に様々な特色があり、その代表的な例を見てみましょう。

<レンタル型>
自分の担当スタイリストがアイテムをレコメンドして届ける『airCloset』

https://www.air-closet.com/

自分の好みのスタイリングやアイテムに合わせて、スタイリストがアイテムを選定して送ってくれるサービス。アイテムは使った後返却しても、気に入れば買い取ってもOK。様々なブランドやメーカー、メディアとのコラボも行われる、国内でも注目のサブスクリプションサービス。

借りたいアイテムを自分で選択してレンタルする『mechakari(メチャカリ)』

https://mechakari.com/

earth music&ecology等のブランドを展開する株式会社クロスカンパニー提供のサービス。月額5,800円で同時に3点までのレンタルが可能で、60日以上借りていた商品はそのまま自分のものになるのが特徴。返却されたアイテムはZOZOTOWNのUSEDで販売されます。アパレルブランドが開始したサブスクリプションサービスとして先陣を切りました。

<購入型>
コーディネーター、インフルエンサーがセレクトしたアイテムが届く『UT Picks』

UNIQLOは様々なアーティストやメーカーとのコラボで人気のUT(Tシャツ)を、著名人やアーティストがセレクトして毎月届ける『UT Picks』を2016年5~9月に実施しました。月額は990円で毎月1枚のUTが届く仕組みです。

新商品やサンプル(コスメ)がセットで届く『BLOOMBOX』

https://www.cosme.net/bloombox/

@コスメを手がける、株式会社アイスタイルの関連会社が運営するコスメ系サブスクリプションサービス。月額1,620円で毎月4~5点のコスメを受け取ることができ、サンプルだけでなく、通常の商品も含まれています。

サブスクリプションサービスが受け入れられる理由

理由1 著名なキュレーターの選ぶアイテムが手に入る
ネットで情報を得る手段としてキュレーションメディアが躍進したのと同様、ファッションでも無数にリリースされる新製品に自分でアンテナを張り続けるのは難しいもの。そんな時に、ファッション界で知名度や信頼性を持つキュレーターがセレクトしたアイテムを毎月手に入れられるのは、付加価値でありお手軽でもあります。

理由2 結果的に節約できる
気に入った服を片っ端から買っていれば、お金がいくら合っても足りませんよね。月々出ていってしまうことへの抵抗はありますが、ファッション感度が高く、新しいものを常に試してみたい人にとっては結果的にサブスクリプションサービスが節約に繋がります。

理由3 ものが増えない
足りないのはお金だけじゃなく、置き場所も同じ。ミニマリズムが注目を浴び、東京など都市部では若年層が一人暮らしで狭い部屋に住んでいるケースも多い昨今、レンタルで色々なアイテムを使うことができ、かつ使い終わったら返却ができるメリットはかなり大きいものです。

ファッション系サブスクリプションサービスの利用メリットは「付加価値」と「お金と場所の節約」。「お金と場所の節約」に関してはどのサービスでもおおよそ共通するため、提携ブランドの質や数、キュレーターによる「サービスの付加価値」をどれだけ高められるかが勝負となりそうです。

まだサブスクリプションサービスがスタートしていない商材・業種でも、今後続々と取り入れられていくかもしれません。

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