これまでも多くのマーケティング施策で話題を集めてきたIKEA。「イケアのメッセージを多くの人に伝える」というコンセプトで、最近ではコンテンツを多用したマーケティング施策も行っているようです。ウェブサイト、パンフレット、PR活動やSNSなど、さまざまな手法でマーケティング活動を行っていますが、今回は自社の商品やカタログをユニークな視点から捉えて撮影を行っている、バラエティーに富んだ動画コンテンツを紹介しましょう。

プロモーションビデオの主役は……

IKEAの商品といえばもちろん「家具」ですが、当ビデオの主役はその商品カタログに登場する「モデルさん」です。

彼らが一体どのような心意気でこの仕事に挑んでいるのかを、実にコミカルに伝えたこの動画。「私が主役だから!」というモデルさんたちの意気込みがグイグイと伝わってくるのに、実際のパンフレットも主役はやはり家具以外の何物でもなかった……というオチがとても愉快です。

デジタルマーケティングの人気が高騰するなか、IKEAの紙面パンフレットはいまだに世界中で配布が行われており、その配布数は2億2千部を誇るそう。誇りを持って提供している紙面コンテンツのアピールを、デジタル動画で行うというテクニックは、ぜひ覚えておきたいものです。

パンフレット作成への意気込みを伝える

こちらは2017年向けパンフレットの紹介動画として、スイスのIKEAが投稿したものです。IKEA は進出を果たしている地域それぞれにマーケティング部門を設置しており、その地域に合わせたマーケティングを行っています。

IKEAのカタログが初めて出版されたのは、1951年のこと。2017年版は66冊目であるということや、2017年版のカタログで取り入れられる新たなコンセプトを、動画の中で紹介しています。カタログの中にはどんなコンテンツが含まれるかを紹介し、動画の最後に「Coming Soon(近日配布)」を挿入することで、視聴者の期待を高めています。

生活感を出して商品を身近なものに

商品を売り込む際に効果的な方法として、消費者に実際にその商品を使っているイメージを思い浮かべてもらうというものがあります。もちろん、こういったイメージは文で伝えることも写真で伝えることも可能ですが、「実生活」により近いイメージを湧かせるためには、動画は効果が高いものです。

当動画は、IKEAのテーブルを真上に取り付けたカメラを使って、上から撮影したもの。とある家族がそのテーブルを中心にどのように一日を過ごすかを、タイムラプス(時間が経過する様子を早回しで見る動画)にしています。消費者が、IKEAの商品を実生活の中で使用する風景をイメージしやすくなるよう、手助けする動画です。

商品の魅力をその歴史で伝える

こちらの動画は、IKEAの代表商品、POANGの誕生秘話を伝えるものです。動画を椅子が誕生するまでの映画調にし、ストーリー性を持たせることで、消費者に商品をこれまでと違った目で見てもらうことができます。POANG誕生のきっかけを生み出したデザイナーは、1976年5月17日水曜日にIKEAで働き始めたLars Engman氏。同時期に日本からやってきたデザイナーNoboru Nakamura氏とオフィスで出会い、2人が友情を育むなかでブランドアイコンとも言えるPOANGは生まれたのだそうです。動画の終わりには、仲良く語らうEngman氏とNakamura氏も登場。何十年もの時を超えて、人々に愛される商品をさらに素敵なものに見せてくれます。

まとめ

「あのブランドの動画は面白い」……消費者にそういったイメージを持ってもらうことができれば、動画の視聴数は伸びていきます。リピーターはもちろんデジタルメディアやSNSなどを介した口コミ拡散効果も期待でき、自社やその商品について、より多くの情報を人々に届けることができるようになります。商品の紹介はもちろん、自社のブランドとしての魅力や、制作現場のこだわりなど、さまざまな視点から作った動画をマーケティングに取り入れてみましょう

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