昨今、DMはメール、カタログはデジタルカタログへ移行しています。しかしデジタルにはないメリットを持つ紙のDM・カタログも決して廃れてはいません。むしろ紙とデジタル技術とうまく連携し、販売促進に役立てている事例は多くあります。そこで今回は、2つの国内事例をピックアップしてご紹介します。

紙のDM・カタログはまだ廃れていない

デジタル社会においては主にインターネットによる情報収集が目立っているように見えますが、紙のDM・カタログに消費者が興味を示さないというわけではありません。

一般社団法人日本ダイレクトメール協会の「DMメディア実態調査2017」によると、DM受取通数は全体平均で1週間に5.7通、受取タイプは「はがきタイプ」がメインという結果になっています。

また、調査が行われた全DM2,129通のうち、自分宛、家族宛含めて開封・閲読されたのは61.1%、自分宛のDM(1,225通)については74.3%と高い閲読率となっています。

このことからも、紙媒体での訴求は使い方によっては効果が見込め、今後、デジタルとの連携も加味して発展させていくことの可能性が見出せます。

「紙DM・カタログ×最新技術」の国内事例2選

紙のDMやカタログは、まだまだ廃れていない現状があります。紙のDMやカタログに最新技術を活用している国内事例を2つご紹介します。

1.千趣会「ベルメゾン DM プロモーション」

https://www.senshukai.co.jp/main/top/press/release/20180508_02/index.html

千趣会は、法人向けサービス「ベルメゾンダイレクトメールプロモーション」で送付するDMに、DMの送付先である顧客専用のQRコードを印刷することで、個々の顧客の動態把握の計測ができるような仕組みをつくり、DMの効果測定の可視化を実現しました。

DMを受け取った顧客は、QRコードをスマートフォンなどで読み取ってWebサイトへアクセス。広告主は、そのアクセスの有無や、Webサイトでの滞在時間や遷移状況、EC サイトであればカゴ落ち状況などの計測ができるようになりました。

これにより、新規顧客獲得の促進や後追いDM によるカゴ落ちの追走などが可能になり、広告主にとっては売上アップにつながると千趣会は見込んでいます。

2.高島屋「高島屋カタログスキャン」

https://www.takashimaya.co.jp/store/special/cata_scan/index.html

高島屋は、従来からのカタログに対して、NECの画像認識技術を用いることにより“紙媒体プラスα”の要素を付け加えています。カタログを入手した客は、スマートフォンのカメラを商品画像にかざすことで、高島屋オンラインストアの商品詳細ページに遷移することから、手軽に購入へと進むことができる仕組みです。

メリットとしては、カタログを見ながらほしい商品が見つかったときに、直接店舗に出向くことなく、さらにオンラインストア上で検索をするなどの手間も省かれることなどがあります。

例えば、よく百貨店で取り扱われるお中元やランドセルのように、どちらも「買う必要はあるが、直接店舗に赴いてから選ぶのは少し大変」といった商品は、カタログやオンライン上で商品を選ぶ仕組みに向いているといえそうです。結果的に、販売促進につながると考えられます。

まとめ

DMやカタログは、デジタル技術を盛り込むことで、より販促効果を高める可能性を秘めています。「紙とデジタル」それぞれのメリットを生かして、目的に応じた使い方ができるといいのではないでしょうか。

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