“ハウステンボス「変なホテル」に見る、近未来のショッピング体験”と題して、近未来の接客・売場が今後どのように変化していくか、また、そのためにはどのようなソリューションが必要になっていくか、そんなテーマで【前編】【中編】【後編】の3部編成で連載します。

前編にて、売り上げを上げるためには「顧客を知り、顧客毎に合ったサービスを提供すること」が重要であるとご紹介させて頂きましたが、今回は【中編】をお届けします。

まずは顧客の情報を聞き出す!

特に高価格帯の商材を販売する際には、必ずヒアリングシートを記入しながら顧客の情報・ニーズを得ていきます。不動産、自動車、化粧品のような物品購入はもちろん、保険や証券のような金融商品でも一番初めに行う接客は、「顧客の情報を聞く」という行為です。

まず、住居、年齢、家族構成等のデモグラフィック情報を聞いて、更に趣味、趣向、価値観等のサイコグラフィック情報を聞き出す。それによって、顧客像を正確に「理解」します。このプロセスこそ、CRMに基づいたセールスプロモーションの原点と言えるでしょう。
顧客を「理解」するプロセスを経て、顧客と良い関係性を築くことで「私の事をよく理解してくれているから」という感情的な要素が購買につながっていきます。前編でも述べた通り、この「感情的な要素」で購買につながった顧客は、その後、ロイヤルカスタマーに成長してくれる可能性が高いのです。

しかし、高価格帯の商材は、一つの商品を販売するためにかけれらる販管費が豊富であり、「顧客との関係性を築くこと」が、そもそもの販売プロセスの中に組み込まれている業態です。では、その他の一般消費財では、このような販売プロセスは通用しないのでしょうか?

昔の商店街こそ究極のCRM

一般消費財の中にも、顧客理解を深め、CRMに基づいたセールスプロモーションを展開しているケースは多くあります。

商店街には、八百屋さん、魚屋さん、お肉屋さん…と、その商材ごとのプロフェッショナル集団が列をなして存在しています。更に、そのプロフェッショナル達は、その商圏に住む顧客のことをよく知っていますし、年齢、家族構成はもちろん、子供の通う学校、食の趣味なども理解しているでしょう。

そのため、顧客に対して何を勧めれば良いか、どんなセールストークが効果的かをよく知っていました。そして、商店街の各店舗が、一体感を持って顧客を囲い込む売り方もしていました。
例えば、八百屋さんで「じゃがいも」と「人参」と「玉ねぎ」を買った顧客に対し、隣のお肉屋さんが「今日はカレーですか!?お宅のお子さんは、チキンカレーが好きだよね?じゃあ、今日は鶏肉安くするよ!!」といったやりとりが発生することもあるでしょう。

これぞまさに“究極のCRM”と言えるのではないでしょうか。

「顧客の事をよく知り、顧客に合わせた売り方をする」
こんなシンプルで有効な販売の方法が、昔の日本には多く存在していたのです。

近未来の顧客接点のキーワードは“いいとこ取り”

様々な環境変化の中で、商店街という形態は少なくなってしまいました。
売り手側が利益やスピードを追求した結果、先述のような販売方法に無理が出てきてしまったのです。しかし、今後の接客・売場を考える上では、過去に成り立っていた商店街の人情と活気にあふれる販売プロセスを、今一度見直す必要があるのではないでしょうか。

接客におけるマインドは、商店街のような感情的に訴えるプロセスを取り入れながら、最新技術やデバイスを活用し、いいとこ取りをしていくことが近未来の顧客接点を考えるうえで重要です。

次回は共同印刷が開発している新たな顧客接点のソリューションについてご紹介します。

ハウステンボス「変なホテル」に見る、近未来のショッピング体験 【前編】
ハウステンボス「変なホテル」に見る、近未来のショッピング体験 【後編】

プロモーションメディア事業部 ソリューション営業推進本部 営業開発課

田河 毅宜

2008年入社。入社から5年間、大手自動車メーカー様、大手生命保険会社様などの営業担当として、製造はもちろんデザイン・制作、システム、ロジスティクスなどを組み合わせた様々なソリューションを立ち上げ。2012年より営業開発課担当として、新たなサービスの開発に携わっている。

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