多くの動画があふれる現代。そのようななかで、ビュー数の高い、バズる動画を発信するためにはどんなポイントを押さえる必要があるのでしょうか。ビューアー数の多い動画を見ながら、その人気の理由と、どのように人々の興味を引きつけているのかといったポイントを考えてみましょう。

ストーリー展開で最後まで釘付け:Knorr #LoveAtFirstTaste

「LOVE(愛)」は常に多くの人の興味を引くテーマ。そこに「同じ食べ物が好きな人同士をマッチングさせたらどうなるか?」という興味深い実験テーマを加えたのがクノール社の動画です。

今回の動画に出演するのは、バラエティーに富んだ年齢・人種の男女。最初に出演者たちは「恋人のいない期間」を聞かれます。「6か月」「3年」……その回答はもちろんさまざま。「あなたにとって愛とは何?」という質問への答えも「情熱」「苦しみ」など、人それぞれです。

次に出演者たちは、「好きな食べ物(味)」についての質問を受けます。このとき、「辛いものが好き」「魚が好き」といったそれぞれの答えをもとに、食の好みが合う男女のマッチングが行われ、2人で食事をします。このとき、「自分の手で食べてはいけない。相手に食べさせてもらう」というルールが設定されており、これに従わなくてはなりません。食の好みが同じ初対面の男女が、お互いの口に食べ物を運ぶと、どうなるかを記録した動画です。

初対面の男女が一緒に食事ということだけでも興味深いストーリーですが、さらに「お互いに食べさせ合わなければならない」という一歩踏み込んだルールを設けたことで、その結果が気になり最後まで目が離せない展開になっています。

短くても内容が濃い!:Hellmann’s Crispy Grilled Cheese

アメリカでは人気の軽食、グリルドチーズサンドイッチ。手軽にできるのが魅力ですが、どうせならおいしいものが食べたい……と思う人は少なくないでしょう。そんな消費者をターゲットに作られたHellmann’sのプロモーション動画がこちら。

軽快な音楽をバックに、ホットプレートの上で作られるグリルドチーズサンドイッチ。30秒という短い動画ですが、自社のマヨネーズを使うだけで簡単にグリルドチーズをグレードアップさせる方法を魅力的に紹介することに成功しています。

パンにバターの代わりにマヨネーズを塗り、マヨネーズを塗った面を下にしてホットプレートの上に置きます。そこへチーズ、ハム、チーズの順に具を乗せ、パンをかぶせたらその上からまたマヨネーズ。ひっくり返してもう一焼きすれば、カリカリでおいしそうなサンドイッチの出来上がりです。シンプルな材料・手順だからこそ、「やってみよう」「おいしそうだから、みんなにも教えてあげたい」という気持ちを沸かせてくれます。

歴代商品で企業の魅力をアピール:Unpacking Samsung

電化製品やスマートフォンのブランドとして近年人気が高まっているSamsungですが、その歴代商品を知っている人はどのくらいいるでしょう。「昔の商品は知らない」「え、Samsungって新しい会社でしょ?」……そんな消費者に「へ~!」「こんな商品も作っていたんだ」などと感じさせてくれる動画がこちら。

今では見かけることもほとんどなくなった、大きなコードレスフォンの登場に始まり、ガラケーへの移り変わりの模様が映し出されます。続いて、企画室はどんな雰囲気か、どんな風に新製品の開発が行われるかの描写や、それらを実際に消費者が使っている風景などが現れ、さらに、人気商品である「Galaxy(スマホ)」や「Gear S2(スマートウォッチ)」が登場します。

歴代商品という、興味のない人にとっては退屈に感じられるかもしれないコンテンツを、軽快な音楽とテンポよく切り替わっていくシーンに乗せることで、ブランドファンのみでなくブランドのことをよく知らない人が見ても興味深い内容にすることに成功しています。

まとめ

人気の高いプロモーション動画には、見た人の興味を引きつける企画・ストーリーや役に立つ情報などが含まれています。プロモーションの内容を考える際に「自社がこの動画で伝えたいアピールポイントは何か」をしっかり絞り込み、見た人の心に残る動画作りを心がけましょう。見た人の心を動かすことができればシェア効果も高まり、より多くの人の目に留まるプロモーションに成長していくはずです。

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