任天堂の人気ゲーム「ポケモン」のキャラクターを活用したアプリ「ポケモンGO」が、世界中で大ブームを巻き起こしています。
日本ではリリースと同時にマクドナルドとの提携が発表されましたが、ゲームアプリとしてではなく、プロモーションのツールとしてポケモンGOがどのような力を持っていくでしょうか。
GPS(位置情報)とARを組み合わせた
リアルの世界でポケモンを見つけるアプリ
ポケモンGOを配信しているのは任天堂ではなく、NianticというGoogleの社内スタートアップが独立した企業。Nianticは「Ingress」というゲームアプリで既に世界的に名を馳せている企業でもあります。
IngressはポケモンGOのベースとも言えるアプリで、ユーザーがスマートフォンのGPS情報を元に2つのチームに分かれて陣取り合戦を行います。世界200カ国、総ダウンロード数1,400万を超える人気アプリで、その中でも日本は世界でもトップクラスのIngress人気国となっています。
このIngressの収益モデルはゲームアプリに多いユーザーからの課金だけでなく、「特定エリアにユーザーを誘導できる」という特性を活用した020ツールとして、企業や自治体向けB2Bの収益モデルが確立しています。
Ingress活用事例
伊藤園がIngressを活用し自社の自販機への誘導&飲料購入を促進
https://ingress-vdcp.jp/
お台場で開催したIngressイベント。多数のスポンサー企業が参画
https://events.ingress.com/xmanomalies/aegis-nova/Tokyo
Ingress × ポケモンのコンテンツ力 = 最強O2Oツール?
ポケモンGOはIngressにARの機能が加わり、アプリを起動してカメラ画面を見ると、その場所にポケモンが現れ、捕まえることができるというもの。大ブームとなった背景にはIngressの要素に加え、世界的にもコンテンツとして強い「ポケモンをリアルの世界で捕まえに行く」というユニークな要素が加わったためと想定されます。
当然ポケモンは国内でも子供だけでなく、大人に対しても圧倒的な集客力をもつコンテンツのひとつ。リリース直後の爆発的な普及の後は、いったんユーザーの減少が想定されますが、その後も世界中で多くのユーザーを保有するアプリであることは間違いないでしょう。
「〇〇県○○町に伝説のポケモンがいる!」
という話になれば、国内だけでなく海外からもユーザーが集まる可能性があります。
その土地にしかいない、伝説のポケットモンスター。捕まえたいですよね。
まだメニューが公開されていないため推測の域を出ませんが、ポケモンGOはIngressを遥かに超えるO2Oツールとして、プロモーションにおける強力な武器となっていきそうです。