毎年、発表されるPR TIMESキーワードランキング。2023年に企業が配信したプレスリリース内で多く使われたキーワードの集計結果から、2023年のビジネストレンドが見えてきます。今回は、1位から10位までを取り上げ、2023年のビジネスの動向から2024年のトレンドを予測します。2024年の新しい取り組みのヒントとしてお役立てください。
■2023年のプレスリリースキーワードランキング結果
今回、参考にするデータは、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」において、2023年1月1日~2023年10月31日に企業が発表したプレスリリース総計30万1976件を対象に多く使われたキーワードをランキング結果としてまとめたものです。
前年の2022年の同ランキングTOP3は、1位「SDGs」、2位「DX」、3位「イベント」となり、SDGsへの関心の高まりや、さらなるDX推進が期待されていました。
【関連記事】
PR TIMESキーワードランキングから読み解く 2023年度のビジネストレンド予測!
そして2023年は、次の結果となりました。
1位から5位までは2022年と同じキーワードが並びましたが、順位が変動。「イベント」が伸びて1位となり、「SDGs」はランクを落とし、「新商品」が一つ上に上がった結果となりました。
■1位から3位のキーワードは「イベント」「DX」「新商品」
TOP3は1位「イベント」、2位「DX」、3位「新商品」となりました。それぞれの背景を探っていきます。
1位「イベント」
一般に、企業のプレスリリースでは、イベント告知も多く行われるため、キーワードとしては頻繁に掲載されますが、今回1位となったのは、2023年5月8日以降、政府が新型コロナウイルス感染症を5類感染症として、季節性インフルエンザと同様のレベルに引き下げたことを背景に、リアルでイベントを開催する機会が増えたことが要因と考えられます。
近年はオンラインイベントと組み合わせたハイブリッドイベントを開催するケースも増えており、今後もさらにさまざまな形態でのイベント開催が進んでいくでしょう。
●関連サービス例
イベントは対外的に行うもののほか、近年は企業の周年イベントなどの社内イベントも活発化しています。
共同印刷の周年事業サポートサービスでは、「企業ブランディング」を踏まえた記念式典やイベントの支援を行っています。単発のイベントではなく、社内外に向けてより深く自社の歴史や価値、魅力を知ってもらうための企業ブランディングによる視点で開催をサポートしています。
周年事業・企業イベント
https://www.kyodoprinting.co.jp/lp/event-anniv/
2位「DX」
2022年の同ランキング結果でも2位と、不動の結果となった「DX」。
DXのキーワードは世間一般に定着しつつありますが、加えて業種や職種と組み合わせた「●●DX」のキーワードもよく利用されるようになっているのが特徴です。
PR TIMESの同調査結果によれば、「自治体DX」「建設DX」「不動産DX」が上位となり、特に自治体を中心に推進されながらも、DXが急がれる業界がプレスリリースで積極的に施策を打ち出し、対外的にアピールしていることがうかがえます。
●関連サービス例
共同印刷の店舗販促のDXを支援する「Digital Gondola(デジタルゴンドラ)」は、大迫力のデジタルサイネージと販売什器、クラウド配信を組み合わせたソリューションです。大型ディスプレイによる動画のインパクトにより、売り場の活性化や販促力強化に寄与します。
人流が回復し、店頭に顧客が戻ってきたいま、店舗販促DXにデジタルゴンドラを有効活用いただけます。
3位「新商品」
3位には「新商品」がランクインし、2022年の4位から上昇しました。2023年も新たな商品が市場に数多く投入され、プレスリリースも多く発表されたと見られます。
●関連サービス例
新商品と5位にランクインした「キャンペーン」というキーワードとの組み合わせも、多くのプレスリリースに登場していると思われます。
共同印刷は新商品のキャンペーンをはじめとしたSNSにおけるプロモーションを支援しています。SNSはリアルタイム性が高く、短期間の開催や即時の反応を求めるキャンペーンに適していることから、新商品の発売時期に合わせたプレゼント、トライアルなどの特典付きキャンペーンや、期間限定のセールなどの親和性が高いと考えられます。今後もSNSプロモーションは多く実施されていくことでしょう。
SNSプロモーション
https://www.kyodoprinting.co.jp/products/sns-promotion.html
■4位から6位のキーワードは「SDGs」「キャンペーン」「AI」
続いて4位から6位には、「SDGs」「キャンペーン」「AI」がランクインしました。
4位「SDGs」
2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに世界的にめざされている指標であり、日本においても目標達成のための取り組みが進められています。
SDGs達成に向け、日本政府が毎年具体的な施策をとりまとめている「SDGsアクションプラン」の2023年版では、SDGsの国内での認知率が8割を超えているとする調査結果もあります。さらにSDGsへの取り組みが進められる一方で、特にジェンダーや気候変動、海洋資源、陸上資源、実施手段については引き続き大きな課題があるとされています。
今後もさらに幅広い企業が、SDGsの目標に取り組んでいくことが推察されます。
●関連サービス例
共同印刷では、長年培った印刷会社としての経験と実績をもとに、企画、納品、回収まで含めた印刷物やPOPなど制作物のライフサイクルそれぞれの工程で、企業がSDGs達成に寄与するサービスを提供しています。ユニバーサルデザイン、森林環境や脱炭素に配慮した原料・素材の選択、物流工程でのCO2排出やリサイクルなど多様な分野でサポートします。
5位「キャンペーン」
5位の「キャンペーン」はプレスリリース頻出ワードであり、「イベント」や「新商品」との組み合わせなどにより、今後もさらに開催されていくと考えられます。人手不足のなか、事務局運営やツール制作まで行うのは負担が大きいという課題もありますが、アウトソーシングをうまく利用することで、キャンペーン開催も積極的に行っていけるでしょう。
●関連サービス例
共同印刷では、キャンペーンの企画から、告知・ツール制作・応募者管理・抽選・発送
などの運営までを支援するサービスをご提供しています。
SNSを使った効果の出るキャンペーンを実施したいというご要望から、キャンペーン事務局運営を任せたいといったご要望まで幅広く対応しております。応募はがきやWebサイトなど応募に必要なものをはじめ、ポスターや店頭POP、広告バナーなどキャンペーンに必要なツール制作も得意としています。
キャンペーン企画・運営
https://www.kyodoprinting.co.jp/products/advertising-campaign.html
6位の「AI」は、米Open AI社が2022年11月に発表した生成AI「ChatGPT」が世界を席巻した年である2023年を象徴するキーワードです。2024年以降も、ますます利活用の範囲が広がっていくと考えられます。
■7位から10位のキーワードは「期間限定」「スタートアップ」「マーケティング」「プレゼント」
7位から10位も注目のキーワードが並びました。7位は人々を惹きつける「期間限定」、8位には、イノベーション創出に期待がかかる「スタートアップ」、10位はファンや顧客ロイヤリティを育てる施策となり得る「プレゼント」となりました。
9位「マーケティング」
9位にランクインした「マーケティング」は、顧客に選ばれる時代において欠かせない活動です。CX(顧客体験)を向上させるために、テクノロジーを活用したマーケティング施策も進められており、今後もますます活性化していくと見られます。
●関連サービス例
共同印刷はマーケティング分野において、女性インサイトを研究するマーケティング・ラボ「WIC@LAB」を運営しています。
多様化する女性の価値観データからターゲットペルソナを生成するヒントを得られるマーケティングプラットフォーム「ペルソナキューブ」の提供など、独自の手法で収集した女性のアンケートデータを生かし、誰もが質の高いマーケティングを進められます。
女性インサイトを研究するマーケティング・ラボ「WIC@LAB」
■まとめ
今回のランキングデータを受け、2023年は人流が戻ってきたことによるイベントなどの対面プロモーションの活発化に加えて、DXやAIなどテクノロジーの躍進、SDGsへの実践的な取り組みの推進などの特徴が見られました。
2024年には、さらなる人と人とのコミュニケーションがオンラインとオフライン両方で進み、デジタルを交えた画期的なプロモーションやマーケティングが進められていくと考えられます。同時に、サステナビリティに対する消費者への理解浸透が進んだことにより、各企業の取り組みもさらに活発化していくのではないでしょうか。
これらの結果を、ぜひ2024年に向けたあらゆるビジネス活動に生かしてください。
【データ出典】
株式会社PR TIMES「ChatGPT」1年で0→3800件、「●●DX」は260種超で多様化 30万件のプレスリリースデータから2023年企業トレンド調査発表