周年事業で企業ブランディングを実践!伝えるべきメッセージとその方法とは?

多くの企業で古くから行われてきた「周年事業」。お馴染みのイベントですが、実はその意義がはっきりとはわからない……という方もいるかもしれません。しかし、近年その役割は広がり、重要性も増してきています。今回は、周年事業の意義やコンセプトの設定方法、進め方のポイントなどをお伝えします。

周年事業の目的・意義

「周年事業」とは、創業後の節目となる年に行われる記念イベントやキャンペーンなどを指します。代表的なものとして、企業の10周年や25周年といったタイミングで開催される記念式典や懇親パーティーなどが挙げられます。

周年事業は多くの従業員が一堂に集まる貴重な機会です。そのため、従業員への感謝の意を表したり、企業のビジョンを浸透させたりなど、社内全体に伝えたいメッセージを届けるチャンスとなります。また、従業員同士のコミュニケーションを促進し、絆を深めるといった効果も得られるでしょう。

近年では周年事業の目的や役割はさらに広がり、「企業ブランディング」の意義が大きくなってきています。記念式典やイベントは、社内の結束を高めるとともに、社外に対しても自社の経営理念や新しい方針をアピールし、企業イメージをアップさせる絶好の機会となります。つまり周年事業は、社内外に自社の過去・現在・未来を理解してもらい、サポートしてもらうための広報・PR活動の一環ともいえるでしょう。

「企業ブランディング」とは

周年記念の事業は、企業ブランドを印象づけるチャンスといえます。そうした機会は最大限に活かしたいものです。そのためには、まずは「企業ブランディング」とは何か、どのように行うかといったことへの理解が必要です。ここでは基本的なことを簡単にご説明しましょう。

企業ブランディングとは

企業ブランディングとは、企業が自社の社会的イメージを高めていくために行う活動のことを意味します。その活動は消費者のみに向けられたものではなく、従業員、株主、取引先、地域コミュニティーといったステークホルダーも対象に含まれます。企業の社会的イメージを形成する要素にはさまざまなものがあり、例えば、事業、企業風土、従業員の行動、社内コミュニケーション、リクルート活動、CSR活動などが挙げられます。

企業ブランディングの効果

企業ブランディングにおいて自社のイメージアップを図れれば、社会的な信用度が高まり、その結果として、資金が調達しやすくなる、良い人材が集まりやすくなるといった、さまざまなメリットが得られる可能性が高まります。また、自社製品のブランド力や従業員のモチベーションがアップするといった効果も期待できるでしょう。企業ブランディングを核とした周年事業を実施すれば、これと同じようなメリットや効果を得られる可能性が高くなります。

企業ブランディングの方法

企業ブランディングを行う際は、まず、社会における自社のポジションを分析し、現状を把握します。次に、自社のブランドを定義します。ブランドのパーソナリティーや、社会的役割、ビジョン、提供価値などのほか、ロゴやデザインなどのブランドシンボルを検討します。

  • ●ブランドアイデンティティーの発信
    ブランドを定義したら、そのブランドアイデンティティーをどのような手法・手段で発信していくかを考えます。商品やサービスを通じてブランドのメッセージを発信する方法のほかに、メディアや店舗、イベント、広報・PR活動などを通してブランディングを行う方法もあります。

周年事業のコンセプト

周年事業を実施する際には、上記の「企業ブランディング」を念頭に、どのような目的で行うかを考え、コンセプトをよく練る必要があります。コンセプトの設定がきちんと行われていないと、周年事業で発信するメッセージの浸透力が弱くなってしまい、企業ブランディングの達成も望めなくなってしまうでしょう。

コンセプトの設定

「企業ブランディング」の観点からコンセプトを設定する際には、自社の今後の姿について、次のようなことを考えていきます。

  • 過去にどんなことを成し遂げてきたのか
  • ●現在のブランドイメージを強化するべきか、刷新すべきか
  • ●これから社会にどんな「価値」を提供していけるのか、あるいは、提供していきたいのか
  • ●消費者やその他のステークホルダーに何を期待されているのか

こういった点を整理し、社内外に発信したいメッセージを決めていきます。そのようにして考え抜いたメッセージが周年事業の「コンセプト」となります。具体的には、発信するメッセージを以下のように社外向けと社内向けに分けて整理すると、作業しやすいでしょう。

社外向けメッセージ

社外向けのメッセージを考える際には、次のようなポイントに留意しながらまとめるとよいでしょう。

  • ●将来性
    過去の成功事例や業績ばかりを強調するのではなく、今後のビジネス環境の変化にどう対応していくかなど具体的な未来像を見せ、自社の将来性を感じてもらえるようにする
  • ●信頼性
    CSR活動、サステナビリティ経営など、企業倫理に関わるメッセージを発信し、信頼性を高める

社外向けのメッセージを考える際には、お客様向け、地域コミュニティー向けなど、ステークホルダーの種類ごとに分けて考え、後からそれらを統合したり、それぞれに別々のメッセージを発信したりしてもよいでしょう。

社内向けメッセージ

社内に向けては、従業員が会社の成長や、それを支える自身のキャリア形成についてイメージできるようなメッセージを発信するとよいでしょう。

今の時代であれば、例えばグローバル化やIoTやAI技術の導入などについて、どのような経営方針があり、企業としてどんな目標を持っているかを示すといったことが考えられるでしょう。これから経営方針を変えようとしているのであれば、何がどう変わるのかを明確に伝え、社員が安心して日々の業務に向き合うことができるようにします。

周年事業の進め方

それでは、周年事業の進め方を見てみましょう。以下はその一例ですが、必ずしもこの順序で進める必要はありません。実際に周年事業を行う際には、組織の規模やプロジェクトの数などに合わせて、進行しやすいスケジュールを立てるようにするとよいでしょう。

  1. 1.コンセプトの確認
    周年事業のコンセプトを確認し、キャッチコピー、サブコピーなどを決定します。
  1. 2.企画書の作成
    コンセプトをもとに、実行するプロジェクトを決定し、準備期間を設定します。
  1. 3.担当者の決定、組織作り
    プロジェクトのメンバーを決めます。周年事業の意義をよく理解してくれるスタッフが望ましいでしょう。
  1. 4.実践
    記念パーティー、講演会、コーポレートサイトやSNSでのPR、周年特別企画などを実施します。例えば以下のようなツールも活用して、社内外にメッセージを浸透させます。

社史、記念品、ロゴ、キャラクター、記念映像、パンフレット(企業理念について説明したものなど)、コーポレートサイト、アプリ等。

実施上のポイント

  • ●ストーリーを入れる
    社史や記念映像などを制作する際には、単に事実の羅列にせず、ストーリー性を持たせるようにしましょう。創業時の苦労話や製品の開発秘話など、1つの「物語」として興味が持てる内容が盛り込まれていると、魅力的なツールとなります。
  • ●ユニークな企画を
    上述のとおり、周年記念の事業は、自社を印象づけるチャンスです。ユニークな企画を立てられれば、人々の記憶に残りやすいでしょう。例えば、ドミノ・ピザ ジャパンは2010年、日本上陸25周年を記念して、「ネット注文すると25人に1人が無料」「25%OFFクーポン配信」「ドミノ・ピザと同じ2010年9月30日生まれの方に25歳まで毎年誕生日にピザをお届け」といった企画を実施しています。「周年」の年数に絡めた特徴的な内容で、印象に残りやすいキャンペーンです。

実施上の注意点

  • ●一貫性を持たせる
    プロジェクトによって担当者が異なっていたり、そもそものブランド定義がよく練られていなかったりすると、どこかに矛盾が生じて強力なブランドメッセージとならない場合もあるでしょう。それぞれのプロジェクトがバラバラなイメージにならないように留意し、一貫したメッセージを発信するようにします。
  • ●従業員からフィードバックをもらう
    経営者側からの一方的なメッセージ発信とならないよう、プロジェクト終了後にアンケートをとるなどして従業員からフィードバックをもらいましょう。集まった意見を次のプロジェクトに生かします。

何をどのように伝えるかが大切

これまでお伝えしてきたように、周年事業は企業がメッセージを発信できる貴重な機会です。プロジェクトの詳細を決める前に、どんなメッセージをどのように伝えるかを十分練り、企業ブランディングを成功に導きましょう。

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