近年、企業が商品販促に「アート」を取り入れるケースが増えています。インパクトがあり、興味関心を惹きつける手法であり、販促の効果も期待できる一方で、注意したい点もあります。
今回は、商品販促にアートを取り入れる場合の成功のポイントを解説します。

増える企業のアート活用

昨今、有名な絵画作品を活用したり、大手ブランドやメーカーが音楽家や作家、デザイナーなどのアーティストとコラボをして何らかの活動を行ったりするケースは多くみられます。

絵画作品そのものの活用やアーティストとのコラボは、ある意味、話題性を持つことから、それがPR的要素となり、上手く販促に活かすこともできます。

例えば、誰もがよく知っている名画に自社商品を埋め込み、商品広告とした海外のホームウェアブランドの例や、有名画家の作品を液晶テレビの販促に採用し、液晶テレビの画面に絵画を映し出すことでその美しさを訴求した国内電機メーカー例などがあります。

販促へのアート活用の効果

こうしたアートの販促活用やアーティストとのコラボによる販促は、具体的にどのような効果を生むのでしょうか。主に考えられることを次に挙げます。

1.絵画作品によって格式高い印象を与えられる
有名で歴史ある絵画作品を販促に使用する場合、その絵画作品の持つ普遍的な価値や格式高さなどがそのまま企業イメージとして印象付けられます。

2.話題性が高まる
絵画作品起用の珍しさ、そしてアーティストとのコラボは、通常の販促と比べて、特に話題性が高まることから、通常よりも販促効果が高まると考えられます。

3.新規顧客層の獲得につながる
例えばアーティストとコラボした場合は、そのアーティストのファンにも訴求できることから、新たな顧客層の発掘につながることもあります。

4.ターゲットとのさらに深いコミュニケーションにつながる
アート作品やコラボするアーティストに興味関心のある人々が、自社商品のターゲットと重なる場合は、ターゲットとのコンタクトポイントが倍増し、これまでと比べ、より深いコミュニケーションにつながります。

商品販促へのアート活用の成功ポイント3つ

商品販促にアートを活用する際や、アーティストとのコラボによる商品販促を成功させるには、主に次の3つがポイントになると考えられます。

1.企業やブランドに最適なアート作品やアーティストの選定
アートそのものが人々へインパクトを与え、企業の印象そのものとなります。よく吟味して企業やブランド、商品に最適な作品やアーティストを選定することが必要不可欠です。

2.効果の出る販促計画の立案
アート作品やアーティストが決まったら、最大限に効果を上げるにはどのように展開するかを考えることが重要になってきます。効果の出る販促計画の立案が求められます。

3.販促物のクオリティー
アート作品の活用やアーティストコラボで、販促物や広告を制作する場合、販促物や広告でありながら、同時にアート作品でもあります。色味、風合い、使用する紙、印刷物の精巧さなどのクオリティーは非常に重要であり、制作においてかなりのレベルが求められます。従来の制作体制とはまた別の、しっかりとした制作体制が必要になってくると考えられます。

まとめ

商品販促にアート作品を取り入れたり、アーティストコラボを実施したりする場合の成功ポイントを知ると、自社ですべてをまかなうのは、なかなかむずかしいと感じるかもしれません。

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