「優良顧客」を超える「ファン」を作れ!CXで極める顧客関係性強化術

マーケティング界隈のみならず、経営者層からも熱い注目を浴びつつある「CX(カスタマー・エクスペリエンス)」。「言葉は聞いたことがあるけれど、今ひとつ全容が掴めない」「CRM(顧客関係性)とどう違うの?」と首を傾げている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事ではCXの概要を解説したうえで、CXに取り組む際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

そもそもCX(カスタマー・エクスペリエンス)とは?

「CX」はCustomer Experience(カスタマー・エクスペリエンス/顧客体験)を略したもので、もともとは米国のバーンド.H.シュミット氏が、著書『経験価値マネジメント』の中で提唱したのが始まりだといわれています。「CXとは何か」という問いに一言で答えるなら、「企業から顧客への商品やサービスの提供を通じて顧客が体験するあらゆる事の総和がCXである」ということができるでしょう。

CXが注目されている理由の一つとして、インターネットやスマートフォンの普及、SNSを始めとした手軽なコミュニケーションチャネルの増加により、企業と顧客がより深く・長くつながれるようになってきたことが挙げられます。
かつて、双方向のコミュニケーションが困難であった時代には、企業はテレビや新聞などのマスメディアを通じて一方的なアプローチをかけるしかありませんでした。また、当時は日本市場が成長途上にあり、緻密なマーケティングを行わなくても商品が売れていったという背景もありました。

しかし、近年のビジネスにおける競争環境の激化や消費者行動の多様化を受け、顧客との間に良好な関係を築き、長期的に関係性を築いていくほうがよい結果につながるということに多くの企業が気づき始めたのです。

CXで「顧客」が「ファン」に進化する!?

CXの向上を推進することで、自社と顧客との結びつきを強め、自社の熱狂的な「ファン」を育てることが可能です。では、「CXの向上」とは具体的にどのようなことをいうのでしょう?

しばしば、「CXとはおもてなしのことである」と説明されることがありますが、厳密にいうと、いわゆる「おもてなし」だけがCXなのではありません。冒頭でも触れたように、CXとは企業との関係の中で顧客が体験するあらゆる事の総和です。つまり、対面での接客だけではなく、提供する製品の品質から問い合わせ窓口での対応まで、あらゆる要素がCXの向上につながります。

顧客自身も気づいていない潜在的な領域にまで気を配り、顧客に価値ある体験を届けるのがCXの真骨頂だといえるでしょう。そうした活動を地道に積み重ねていくことで、従来の「優良顧客」に留まらない「自社の熱烈なファン」を育成することができるのです。

CXの向上に取り組む際のポイント

CXの向上に取り組む際にもっとも重要でかつ難しいのは、自社にとっての「顧客」が誰なのかを見極め、顧客に対してどのような価値を提供し、最終的にどういった関係性を作り上げるのかを明確に定義することです。この点を曖昧にしたままでCXの向上に取り組んでも、望ましい成果は得られません。自社、市場、顧客について改めて見直し、明確な戦略を立てたうえで全社的に取り組みを進めていくことが重要です。

たとえば、マーケティング部門が自社のWebサイトを通じて提供する顧客体験と営業担当者や実店舗の接客担当が提供する体験との間に方針のズレがあっては、自社が目指す価値を正しく顧客に届けることはできないでしょう。といっても、CXに関係があるのはマーケティングや営業といった一部の部門だけではありません。経営方針レベルから見直しを行い、全社レベルで取り組んではじめて、CXの真の成果を得ることが可能となるのです。

CXでお客様と深く長いお付き合いを…!

以上、この記事では最近注目のCXの概要を説明し、CXの向上に取り組むメリット、取り組みに当たってのポイントをご紹介しました。

めざましい速度でグローバル化が進み、情報化によって消費者の価値観が多様化していく昨今の市場において、今後もビジネス環境はますます厳しいものとなっていくはずです。そうしたなかで勝ち残っていくうえで、「顧客と長く良い関係を築く」という戦略が一つの解となることは間違いありません。

ぜひ、この機会にCXについての理解を深め、取り組みについて検討をはじめてみてください。

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