
集客・広告・プロモーション
2018.05.30
VR体験の持ち帰りで購買につなげる新しい手法とは?
VR(バーチャルリアリティ)は、近年、イベント会場や店舗でユーザーに体験させるなどして販促に活用されています。しかしこのVR体験による販促には「顧客が体験するだけで終わってしまっている」という課題がありました。そこで登場した新しい施策が、「VR体験を持ち帰ってもらう」というものです。
このVRの新しい施策を展開している株式会社ジョリーグッドの代表取締役 CEO上路健介さんに、VR販促の課題や解決策を伺いました。
■VR販促の課題
ジョリーグッドの上路さんは、このところVR販促には課題があると話します。
「インプレス総合研究所のVR認知度調査によると、VRを認知している人のここ一年間の体験場所は、半数以上がイベントやVR施設などの一時利用であることがわかっています。こうしたイベントで観光や商品の販促プロモーションを目的としたVR展示の際、インパクトのあるVR体験を提供しても、その多くが体験するだけで終わってしまっていることが課題でした」
この課題を解決すべく、ジョリーグッドは「GuruVR TO GO(グルブイアール・トゥーゴー)」
(株式会社ジョリーグッド提供)
■VR体験後、ユーザーが持ち帰った後に起こす行動とは?
「VR体験」と「それに関連する購買への行動ミッション」を持ち帰るとはどういうことなのでしょうか。上路さんは次のように話します。
1.VR体験を持ち帰ってスマホで再体験
「当社が独自開発した、VR体験情報の同期テクノロジー『GuruVR Smart Sync(グルブイアール・スマートシンク)』により、VR体験をするためのヘッドセットと、出展ブースに展示する大型モニターの表示を連動させることができます。この同期テクノロジーにより、体験者はVRを体験した後に、大型モニターに表示されるQRコードを自分のスマートフォンで読み込むことで、展示会やイベントで体験したVRコンテンツを自分のスマートフォンのブラウザで持ち帰ることができます。これにより、VR体験を自身のスマートフォンで再体験することができます」
2.詳細情報のチェックや情報共有
「製品やサービスの詳細情報をスマホでチェックしたり、SNSで友人へシェアしたりすることもできます」
3.ミッション提供でECサイトでの購入・店舗への来店
(株式会社ジョリーグッド提供)
「企業側は、VRを体験したユーザーが持ち帰るウェブページに、関連商品の向上へつながる達成特典付きのミッションを提供することができます。例えば『ネットでシェア』のミッション達成で『店舗で使えるクーポンをプレゼント』とすれば、自然に来店と購買促進が可能です。このミッションにより、イベント会場などでVRを体験させて終わり、ではなく、対象商品を購入できるECサイトへの誘導や、店舗への来店などの購買行動にダイレクトにつなげることができます。また地域の魅力を伝えるコンテンツや、工場見学などのコンテンツであれば、観光や来場促進につなげることもできます」
■VR販促・マーケティングの可能性
ジョリーグッドは、こうしたVR体験からリアル店舗への誘導などの「ヴァーチャルな体験をオフラインのリアルなビジネスへ繋ぐ、VR to Offline(ブイアール トゥ オフライン)」を意味する「V2O」は、VRのマーケティング活用を本格化する上で、欠かせない概念になると確信しているそうです。
今後、VR販促の形はさらに発展していくでしょう。今後も注目していきたいと思います!
【取材協力】
株式会社ジョリーグッド
高精度な“プロフェッショナルVRソリューション”と、AIエンジンなどを開発するテクノロジーカンパニー。 先端テクノロジーを「地域の生活者や企業が活用できるテクノロジープラットフォーム」にデザインして、数多くのメディア企業や自治体に提供している。
株式会社ジョリーグッド
代表取締役 CEO上路健介さま
テレビ局で技術者として番組制作に従事後、2000年から放送とインターネットを連携させた先端サービスを多数開発。2008年より博報堂DYメディアパートナーズにて事業開発チームリーダーを務め、2011年から単身渡米しロサンゼルスに滞在。米国メディア企業らと事業開発。2014年、株式会社ジョリーグッドを設立
【参考】
GuruVR TO GO 公式WEBサイト
https://guruvr.jp/togo/
すでにECサイト上でVRの世界でショッピングが楽しめる「VR店舗」といったバーチャルコマースの潮流もあります。今後、ユーザーが自宅でバーチャルな体験をしながら買い物をするというスタイルも増えていきそうですね。
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EC-Orange VRのコンセプト
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