ホテルの省人化・インバウンド対応の最先端技術『顔認証』とは?

人手不足が叫ばれる宿泊業。2020年東京オリンピックを控え、ホテルは省人化、インバウンド対応が急務となっています。その解決策の一つとして「顔認証」が注目されています。どのような機能を持ち、どのように課題を解決できるのかを解説します。

ホテルに求められる省人化・インバウンド対応の背景

少子高齢化が進む中、どの業界でも人手不足による省人化が求められています。これに加え、近年の訪日外国人観光客の増加と共に、2020年の東京オリンピックが間近に迫る今、ホテルや旅館などの宿泊施設は特に、外国語接客などのインバウンド対応が欠かせません。

観光庁の統計によると、毎年、宿泊者数は増加しており、特に外国人は平成29年の7,970万人から平成30年は8,860万人へと、890万人増加しています。

一方で、宿泊施設の人手不足は深刻です。厚生労働省の平成29年度「職業安定業務統計」の「旅館・ホテル支配人」「飲食物給仕係」「旅館・ホテル・乗物接客員」を合わせた宿泊分野の職業における有効求人倍率は6.15倍で、全体の職業の合計有効求人倍率の1.38倍と比べても高い結果となっています。

このような背景から、宿泊施設は、人手不足や外国語を話せる人材の確保に強い課題を感じています。

IoTによるホテルの「省人化」「インバウンド対応」施策

こうした深刻な状況の中、ホテルではさまざまな省人化・インバウンド化施策が実施されています。なかでも、近年、注目されているのがIoTによる方法です。

例えばフロントのチェックイン機や、タブレット端末への入力・テレビ電話によるキーレスチェックイン、翻訳用タブレットなどは、すでに実用化が進んでいます。

このようなIoT施策が取り入れられる中、新たに注目を集めているのが「顔認証」システムによる客室開錠です。

新しい一手「顔認証」システムとは?

「顔認証」システムとは、ホテル宿泊者の「顔」を認証する技術により、キーレスで客室へと入室できるようにするものです。

すでに、キーレスのホテルチェックインや客室への開錠には、スマートフォンを利用する方法などがありましたが、顔認証システムでは、そうした道具は必要とせず、一度カメラや端末に顔を登録すれば、何も持たずに入室可能となります。

実際にホテルに顔認証システムを導入した場合、次のようなしくみでチェックイン、入室が可能になります。

●タブレットによる顔認証システムの例

  1. 1.宿泊者は、事前にメールで、宿泊情報とチェックイン時に必要なQRコードを受け取る。
  2. 2.宿泊者はホテルに訪れたら、フロントタブレットにQRコードをかざすだけで、本人確認完了。
  3. 3.客室前に移動し、客室のドア横に設置されているタブレットにQRコードをかざして本人確認を行い、詳細な予約情報を確認。その後、署名し手続き完了。
  4. 4.タブレットに自分の顔画像を登録して、カギの発行が完了。以後、顔認証エンジンと錠前とが連携し、顔での開錠、入室が可能になる。

このように、事前にQRコードを送付することでチェックイン手続きを簡素化するとともに、顔認証によるキーレスを合わせたしくみは、無人化ソリューションとして非常に注目を集めています。

「顔認証」システムは省人化とインバウンド対応に貢献!

顔認証システムをホテルに導入することで、次の理由から、省人化とインバウンド対応が可能になります。

●鍵の受け渡しが不要
キーレスで客室に入室できることから、フロントにおける鍵の受け渡しが不要になり、フロント業務の省人化・無人化が可能になります。 

●時間短縮
フロントの無人チェックインと連動させることで、チェックインから入室までの時間短縮につながります。

●フロント業務の鍵に関する「問い合わせ対応」工数の削減
キーレスにすることで、従来の「鍵をなくした」「鍵を預かってほしい」「鍵が壊れた」「部屋に鍵を置いて出てしまって入れない」などの鍵に関する問い合わせがなくなるため、問い合わせ対応工数の削減につながります。

ホテルの混雑やインバウンド対応の増加が予想される中で、フロント業務の省人化や効率化、時短、業務工数削減が実現することは、大きなメリットといえます。

この他、顔認証は宿泊者にとって鍵の持ち運びのわずらわしさや紛失の不安がないこと、そして高いセキュリティー性を確保できるなどのメリットもあります。

まとめ

これからますます、国内外のホテル宿泊利用客が増えていくと考えられる中、いち早くIoTを取り入れて、省人化・インバウンド対応に尽力しているホテルは増えてきています。

とくに外国人客に対して、日本ならではの“おもてなし”を感じてもらうためにも、「顔認証」システムをはじめとした最先端の技術を積極的に取り入れることは、これからますます注目されていくことでしょう。

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