車の近未来化、IoT化というと、どうしても自動運転技術が注目されがちです。しかし、自動運転よりも早くに実現するであろう数々のネットワークを介した機能・サービスの開発が進められているのはご存知でしょうか?
今回は、そんなネットワークに接続された「コネクテッドカー」の今後についてご紹介します。

車=ネットワークへの接続デバイスという考え方

IoTの基本的な考え方は、デバイスとネットワークの接続です。もともとのデバイスの役割をより便利にすることもIoTの目的のひとつですが、そのデバイスが従来は持たなかった機能をIoT化により付与するケースもあります。
コネクテッドカーにおいては、前者が自動運転、運転補助機能。後者はAppleがCarPlayという車自体をiOSの操作デバイスにするシステムの開発を行っている例などがあります。

音声認識システムとの協調した発展

自動運転が実用化された未来でなければ、基本的に運転中に手を使用し視線を奪われるデバイスの操作は行えません。そこで、コネクテッドカーの基本オペレーションとして導入が進んでいるのがiOS / MacOSのsiri、WindowsのCortana、Amazon echoといった音声認識の仕組み。
これら音声認識の仕組みはスマートホーム(スマートハウス)の基本オペレーションとしても研究・開発が進んでおり、車がただの移動手段ではなく、家と外の生活の間を繋ぐキーデバイスとなっていく可能性も十分にあります。

車での移動時間が可処分時間に変わる!自動運転技術の実用化まであと〇年?

さらに、自動運転が実運用に入ると今までは移動時間でしかなかった車に乗っている時間が、様々なコンテンツとの接触を行う可処分時間へと変わります。
車内でのエンタメの消費、車内での広告接触、車内での購買活動など、車内が消費者と企業が接触する一大市場へと変わっていきます。可能性の話ではありますが、自動車会社は媒体企業となり、道路脇の交通広告は全て車内へとシフトしていく。なんて未来もあるのかもしれません。
精度の向上、セキュリティの担保、法整備などまだまだクリアすべき課題は多くありますが、自動運転技術の実用化はわずか3年後の2020ともいわれています。
3年後の「車内余暇」という新市場の登場に向けて動き出すには、もう早い時期ではないようです。

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