最近ではInstagramが大きな成長を遂げている一方、SNSの利用状況全体では停滞が指摘されています。そんな中、静かに注目を集めているのがエフェメラルSNS。
エフェメラルSNSとはどういったものか? なぜ注目されているかをご紹介します。

“疲れない”SNSとしての立ち位置

エフェメラルとは「束の間」や「儚い」と言った意味の英語で、日本語では「消える(系)SNS」と言われたりもします。通常のSNSで投稿した内容は自身で削除しない限りネット上に残り続けますが、エフェメラルSNSは自身の投稿が一定時間後に自動で削除。また、「いいね!」や「シェア」と言った他者からの評価がないのも特徴です。

そのため、他のSNSに比べて
・不要な気遣いを感じない
・利用していて疲れない
・思い切った内容を投稿できる
と言ったユーザーの傾向があります。

出典:株式会社ジャストシステム『消える系SNS利用実態調査』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000007597.html

日本では最初はブログ、その後mixiの流行時から常に話題になっていた「SNS疲れ」。それを軽減しながら、かつ情報発信・コミュニケーションを行えるツールとして利用されています。
※海外ではティーンが自身のポルノ画像をSNSにアップしたり、リベンジポルノが問題となり、その対策ができるメディアという側面もあるようです。

代表的なエフェメラルSNSアプリ

SNOW

App Store、Google Playのランキング上位に定着しているアプリで、今国内で最も利用されているエフェメラルSNSと言われています。
撮影した写真にフィルターやスタンプ、テキスト等で様々な加工(盛る)ができるのが特徴。写真や動画は24時間で自動的に消える「ストーリー」として友達に公開したり、友達に個別のメッセージとして送信することができます。

Snapchat

SNOWよりも早くに普及し、海外では多くのユーザーを抱えるアプリ。SNOWと同様にストーリーとメッセージがあり、メッセージは相手が閲覧してから何秒で消えるかの設定ができます。

Instagram Stories

写真や動画を簡易的に編集し投稿。投稿した動画は24時間で消えるInstagram版SnapchatやSNOWと言われる機能で、今年新たに実装されました。

どのアプリにも共通するのが画像・動画がコミュニケーションのメインになるツールであることです。Instagramの成長やFacebookに投稿されるコンテンツのリッチ化からも分かるように、コンテンツの主流はテキストから画像へ、画像から動画へと変化しています。 今後動画でのコミュニケーションがさらに進めば、エフェメラルSNSはより利用率を伸ばしていく可能性が高そうです。

プロモーションへの活用例

エフェメラルSNSは情報が一定時間で消えてしまうという特性上、他のアプリに比べてプッシュ通知へのレスポンス率が高いという特徴があります。
情報が一定時間で消えてしまい、かつ通知への反応が良い点から、相性が良いプロモーションとしては「ECのタイムセール」や「限定ティザー」など。エフェメラルでのプロモーションを基点に、FacebookやTwitterなどの通常のSNSでの話題作りにも繋がるプロモーションの仕組みとなります。

通常のSNSを切り捨てるのではなく、エフェメラルSNSも併用して相乗効果を上げる。今後のSNS活用にはそういった視点も重要になってきそうです。

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