ジオターゲティングで収益を690万ドル向上させたモンタナ州観光局事例

ジオターゲティング(Geo Targeting)とは、インターネットのIPアドレスやモバイル端末のGPS機能などを解析して、閲覧者の居住地、滞在地を利用する技術です。ジオターゲティングのメリットは、設定された特定の場所に対してキャンペーンを打ち出せる点にあります。ターゲット顧客の絞り込みにより、無駄な広告費を省くことができます。今回は、このテクノロジーを活用することで大幅な収益アップにつなげた、モンタナ州観光局の事例について学んでみましょう。

他のスキー場に差をつけるためのキャンペーン

今回ご紹介するアメリカ・モンタナ州には、多くのゲレンデがあります。スキーヤーにとって、冬のモンタナはとても魅力的な観光地のはずですが、その知名度の低さがネックとなりスキーによる観光収益は芳しくありませんでした。 

アメリカ国内には、シカゴ・シアトル・ソルトレイクシティなど、スキーヤーのメッカとして知られる地がたくさんあります。こういった場所や、近くのスキー場を訪れていたスキーヤーの目をなんとかモンタナに向けたい......ということで、モンタナ州観光局は2万5千ドルのマーケティング投資を行うことを決定しました。そして、その資金は、スキー雑誌への広告出稿といった従来の宣伝方法でなく、モバイル端末を使ったジオロケーションキャンペーンへの実施につぎ込まれたのです。

キャンペーン内容は?

キャンペーンが実施されたのは2014年の1月〜3月。スキーシーズン真っ只中です。まず初めにジオターゲティングテクノロジーを使い、モンタナ州内のスキー場に関する広告を、全米各地の「スキーグッズ店」「スキー場付近の空港」「他州のスキーリゾート」を訪れている消費者のモバイル端末に送信しました。 

モバイル広告の発信と同時に、モンタナ州全体に「ジオフェンシング」を設置しました。これにより、広告を見たスキーヤーが、その後モンタナ州を訪れたかのデータを取ることに成功しました。ジオターゲティングの広告が一体どの程度コンバージョンにつながったかのデータを算出したのです。

モバイルに焦点を当てた理由は?

今回モンタナ州が、「モバイル」に焦点を当てたジオターゲティングというマーケティング手法を選んだのはなぜでしょう? これにはデータに基づく理由がありました。 

一般的使用率と比較した場合、スキーヤーがスキー旅行に関する情報調査や計画を行う際に、モバイルを使用する率は、実に200%も高いそうです。 

モバイルに配信したジオターゲティング広告を見たことにより、モンタナ州を訪れた観光客数はキャンペーンを行う前に比べ1.7倍の4,752人増となりました。広告に対して最も反応を示したのは他のスキーリゾートを訪れていた観光客だったそうです。滞在中に彼ら一人当たりが消費した額は平均$1,500という調査結果が出ています。単純計算で、$1,500 x 4,752(人) = 690万ドルもの収益増です。投資額が2万5千ドルであったことを考えると、$1の初期投資が最終的に$276まで伸長した計算になります。

効率良いマーケティングはターゲット顧客絞りから

コンバージョン率の高いマーケティングを行うためには、需要を持つ消費者を絞り込むことがキーとなります。ターゲット顧客がいる地域を的確に定め、ジオターゲティングで広告発信を行ったモンタナ州。690万ドルという収益増が、このマーケティング法の効果の高さを証明してくれました。

参考サイト

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