コンテンツマーケティングは、数年前からWebマーケティングの基本と捉えられているマーケティング手法の一つです。オウンドメディアやビジネスブログ、メール、資料などを通して購買へとつなげます。現在も多くの企業が良質なコンテンツ作りに励み、ユーザーや見込み顧客へ有益な情報を発信しています。そのため、ますますユーザーを惹きつける度合いや継続性、深度を増す必要が高まっています。
そこで今回は、コンテンツマーケティングのレベルを上げる「ストーリー手法」の重要性について解説します。

■コンテンツマーケティングは進化させる必要性

コンテンツマーケティングとは、見込み顧客にとって価値のある情報を提供し、見込み顧客の課題解決を通して、まずは自社や自社商材に興味を持ってもらう手法です。すでに数年前から日本でもさかんに行われていますが、現在に至っても変わらず重要視されています。

他社と同じような情報を発信していては、ユーザーは比較に戸惑い、選びにくくなってしまいます。他社より優れたコンテンツを定期的に配信することで、興味を引き続けなければなりません。よって、ただ情報提供を続けるだけでなく、コンテンツの中身を進化させていく必要があるのです。

コンテンツマーケティングについては「コンテンツマーケティングとは?」で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

■コンテンツマーケティングにおけるストーリー手法とは?

コンテンツマーケティングを進化させるために欠かせないのが、よりコンテンツの質を高めることです。コンテンツ作りで重要になるライティング方法について解説している「Webマーケティングの成否を握る!?ライティングのポイントとは」の記事では、「良質なコンテンツ」の定義を解説しています。
テキスト型のコンテンツの品質は「内容の品質」と「文章の品質」の二軸で定義できます。SEO上有利であることを理由に、内容の薄いコンテンツを量産して配信しても、コンテンツマーケティングの目的である「ユーザーを惹きつけファンにさせ、購買へとつなげる」ことが実現しなくなってしまいます。

コンテンツマーケティングを進化させるためには、よりコンテンツをユーザーに読み込ませ、企業やブランドの世界に親しみ、共感を呼び起こす「ストーリー」が欠かせません。

今後、コンテンツマーケティングでより一層強化していくべきなのは、よりユーザーの心を動かすことで、ユーザーを取り巻く周りの人々に対しても影響を及ぼし、数多くの共有と共感を生み出しながら購買・アクションへとつなげていくことにあるといえます。そのコンテンツマーケティングの進化形の中心となるのが、ストーリー、つまり物語性なのです。

■ストーリー重視のコンテンツマーケティング事例

では、ストーリーを重視したコンテンツマーケティングには、どのようなものがあるのでしょうか。以前、紹介した海外のBtoCの成功事例であるイギリスのデパート「John Lewis(ジョン・ルイス)」のテレビCMの事例では、商品を一切登場させず、会社名も派手に強調せず、クオリティの高いストーリーや、映像や音楽などのクリエイティブを提供し、ユーザーの心を動かし、好感をもたらしています。
この他にも、ユーザーの心を動かし、アクションを喚起した事例をいくつかご紹介します。

●ダイエットを指導するスポーツジムが、成功事例を体験談として実際の利用客に動画などの各メディアで語らせた。

●極限へのチャレンジを謳うドリンクの動画CMにおいて、商品名は一切出さず、「キャラクターがすごいことが為せるのは、いつもそのドリンクを飲んでいるから」というコンセプトのストーリーをアニメで見せた。

●大きなテーマパークの動画CMで、テーマパークでおなじみのキャラクターや音楽を出さず、お客さんを主人公にし、幼少時代から老人になるまでの人生のストーリーを見せた。

■ストーリーを重視したコンテンツ作成のポイント

ユーザーの心に刺さり、かつ、周囲の行動変容を促すためのストーリーを重視したコンテンツはどのように作成することができるでしょうか。そのポイントをご紹介します。

●見込み顧客のニーズを見直す
コンテンツマーケティングにおいて重要なのは、まず惹きつけたい見込み顧客が持つニーズを洗い出すことでした。しかし運用開始後、その軸がブレてしまうことも少なくありません。ストーリーをより効果的に活用するためには、ニーズに基づいて制作することが欠かせません。いくら感動するストーリーでも、見込み顧客が見たい、読みたいものでなければ、興味喚起の時点で失敗してしまいます。
オウンドメディア運用開始後の見直しポイントについて解説した記事もあわせてご覧ください。)

●見込み顧客の心が動いた後のアクションを調査する
コンテンツマーケティングの進化版の目標である、「見込み顧客の心を動かし、行動を起こさせ、さらに周囲の人に伝播させていく」ためには、見込み顧客の行動の綿密な調査が欠かせません。見込み顧客がいつどの時点で心が動き、アクションを起こしたのか、その軌跡を調査します。Webのトラッキング、アンケート調査、ユーザーインタビュー調査などを駆使しましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングは、今後ますます進化させていく必要があります。ぜひストーリーを活用して、見込み顧客の心を動かし、さらに行動へとつなげ、周囲にも影響を及ぼす成果を生み出しましょう

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