休眠顧客の「心理」を理解してお客様を呼び戻せ!

一度は自社の製品やサービスを利用してくださったにもかかわらず、その後、足が遠のきつつあるお客様を「休眠顧客」あるいは「離反顧客」などと呼びます。 

国内市場の縮小により新規顧客獲得が困難となりつつある今、休眠顧客の呼び戻しは、マーケティング上の重要な課題として見直されつつあります。この記事では、休眠顧客を効果的に呼び戻す方法について考えてみましょう。

■休眠顧客にアプローチすることの重要性

ビジネスを継続的に成長させていくためには、新規顧客の獲得を避けて通ることはできません。 

一方で、新規顧客獲得には高いコストがかかります。
フィリップ・コトラー博士によれば、新規顧客の獲得には既存顧客維持の5倍のコストがかかるということですが(※)、そのように高いコストをかけて獲得した顧客をむざむざ休眠・離反させてしまうのは、企業にとって大きなロスだと言わざるを得ません。 

日々競争が激化する市場において、かけたコストを無駄にすることなく効率的にビジネスを展開していくうえで、休眠顧客へのアプローチは非常に重要な施策だといえます。 

※参考リンク 
企業の成長は「既存顧客」が支える!?|顧客維持のために知っておくべき3つのこと
CRMのマジックナンバー1・5・25とは?

■一般的な顧客分析手法だけでは十分ではない

休眠顧客の呼び戻しの一般的なプロセスは、休眠顧客のセグメントを特定・抽出し、抽出したセグメントに対して適切なアプローチをかけていくというものです。 

休眠顧客の抽出にはRFM分析などの分析手法が用いられますが、RFM分析で明らかになるのは「誰が休眠顧客か」というところまでで、「なぜ休眠するに至ったか」の理由までは分かりません。 

しかし、休眠顧客呼び戻しの施策を講じるうえでは、「休眠に至った理由」が非常に重要です。一度は製品を手に取ってくれたにもかかわらず、なぜ継続利用に至らなかったのか......その背景事情が分からなければ、効果的な対策は立てられません。
例えば、「品質に不満はないが価格が高すぎる」というのが離反・休眠の理由なら、お得な割引クーポンの提供で呼び戻せるかもしれませんが、「従業員の対応に不満がある」のが理由なら、値引きやクーポンをどれだけ駆使しても効果は上がらないでしょう。

■休眠顧客の心理を深掘りする

休眠顧客呼び戻し施策の効果を高めるためには、休眠顧客の心理を深掘りし、顧客が何を求めているのかを把握する必要があります。
顧客の気持ちを把握するうえで役に立つのが、顧客アンケートの活用です。
休眠顧客へのアンケート実施はやや難易度は高いものの、ポイントやクーポンなどで謝礼を提供することによって、回答率を上げることは可能です。アンケート結果を分析して顧客が抱いている不満を読み取り、休眠顧客が何を求めているのかを推測してみましょう。この推測の結論を一つの仮説と設定して、施策を実行することでPDCAのサイクルを回すことが可能になります。また、過去に寄せられたクレーム情報が蓄積されていれば、それも立派な分析材料として活用することができます。 

このようにして得た分析結果を参考に、不満点を解消し、隠れた要望を満たすようなアプローチを組み立てることで、休眠顧客呼び戻し施策の効果は飛躍的に高まります。

■顧客データは宝の山

以上、企業にとって重要な課題である休眠顧客呼び戻しについてお話しました。 

本稿ではアンケート等を用いたアナログ的な顧客心理分析の手法をご紹介しましたが、昨今ではCRMやDMP(Data Management Platform)などに蓄積された情報やSNS上のビッグデータなどをAIを用いて解析し、より精度の高い顧客心理分析を行う手法も模索されはじめています。 

いずれの手法を用いるにしても、肝心なのは顧客情報が適切に管理されているということ。顧客情報はマーケターにさまざまな知見を与えてくれる、宝の山のようなものだということができるでしょう。
今後、ますます戦いが激化していく市場で賢く生き残っていくために、ぜひCRMの導入をご検討ください。

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