顧客生涯価値(LTV)を最大化するための3つの変数とは

「LTV」という言葉をご存じですか?  LTVはマーケティングにおいて重要な指標の1つであり、CRMとは切っても切れない関係にあるものです。 

この記事ではLTVの重要性、LTVの最大化においてCRMが果たす役割について考えてみましょう。

LTV(顧客生涯価値)とは

LTVはLife Time Valueの頭文字を取って並べたもので、日本語では「顧客生涯価値」と訳されています。 

購入単価や購入頻度など、顧客の価値を評価する指標はいくつかありますが、LTVは一人の顧客が取引期間を通じて企業にもたらす価値を表す指標です。 
通常、企業と顧客の関係は一回限りの取引で終わるわけではありません。商品・サービスの性質にもよりますが、数年から、場合によっては数十年というスパンで取引が継続することもあるでしょう。そこで、期間を通じて顧客から得られるトータルの価値(利益)を評価するためにLTVを用いるのです。

LTV = 取引期間中の総取引額 - 獲得・維持コスト

LTVは取引期間中に顧客から得られる利益の総額で、「(一回当たりの平均購入単価)×(単位期間中における購入頻度)×(取引期間)-(顧客の獲得・維持コスト)」という計算式で求めることができます。 

例えば、ある化粧品会社の顧客が5年間にわたって化粧品を毎月5,000円ずつ購入してくれたとします。この顧客を獲得するために必要となった広告費用10,000円、取引期間中のDM送付や問い合わせ対応などにかかったコストがトータルで30,000円であったとすると、LTVは「5,000円×12回×5年-(10,000円+ 30,000円)= 110,000(円)」となります。 

もちろん、特定の顧客の平均購入単価や購入頻度、取引継続期間や維持にかかるコストなどを前もって知るのは、現実的には不可能です。そこで、通常は過去の実績値をもとに平均的な顧客単価や購買頻度、離脱率などを割り出したうえでLTVを算出することになります。

目標はLTVの最大化!

顧客重視のマーケティングにおいては、あらゆる施策がLTVの最大化を目標として展開されると言っても過言ではありません。 

では、LTVを最大化するためには、どのような取り組みを行えばよいのでしょう? 
この問いに対する回答は1つではありませんが、前述の計算式に登場した要素を個別の変数に分解し、それぞれを最適化するための活動を展開していくというのが、基本的な考え方となります。つまり、「一回当たりの平均購入単価」や「単位期間中の購入頻度」を引き上げ、「取引期間」を引き延ばし、「顧客の獲得・維持にかかるコスト」を削減することを目標として、必要なアクションを起こしていくということです。 

いうまでもないことながら、個々の変数を改善するために取るべきアクションは異なります。平均購入単価を上げるための施策と購入頻度を上げるための施策は同じではありませんし、顧客の獲得・維持コストを引き下げるための取り組みもまったく性質が異なります。 

「LTVの最大化」という名目ですべてを一緒くたにして考えるのではなく、いったん、複数の要素に分解したうえで、一つひとつの要素の改善に取り組むのがポイントです。

LTVの最大化にはCRMが欠かせない

平均購入単価や購入頻度の引き上げにも、取引期間の引き延ばしにも、顧客との良好な関係性構築が欠かせません。たくさん買っていただくためには顧客の嗜好を把握する必要がありますし、何度も足を運んでいただくためには、顧客の行動特性を理解しなくてはなりません。そして、長期にわたって取引していただくためには顧客を「個客」として深く理解し、よりよい関係を築いていく努力が必要不可欠だといえるでしょう。 

LTVとCRMが切っても切れない関係にあるといわれるのはこのためです。
LTVの重要性を理解し、CRMをうまく活用してLTVの最大化に取り組んでいきましょう。

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